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2022年12月27日火曜日

映画「ラーゲリより愛を込めて」 「旧ソ連の暴虐」は確かにひどかったが、旧日本の暴虐はどうなのか

日本映画「ラーゲリより愛を込めて」が上映中だ。

11月4日付の赤旗日曜版に「旧ソ連の暴虐に抵抗」「主人公が伝えた希望」などの見出しがついて、1ページ全面にわたって、映画の主人公の息子さんが「父を語る」記事が掲載されていた。

つまり、実話だ。

辺見じゅんという作家が書いた「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」が原作で、この作品は講談社ノンフィクション賞(1989年)と大宅壮一ノンフィクション賞(1990年)をダブル受賞している。
1993年にはテレビドラマにもなったそうで(マンガにもなっている)、私は何も知らなかった。

2021年3月21日日曜日

2020年の日本映画と各種映画賞に思う

昨年は映画館へ10回通った。

10年ぐらい前までは年に40~50回足を運んだものだが、結果的にお金を払ってわざわざ映画館まで行って良かったといえるような映画は本当に少ないし、2年もしないうちにテレビで見れるなどと思って、以来ぐんと映画館に行くことが少なくなった。

この1年間で見た邦画は「Hukushima50」「中島みゆき 夜会Vol20 Little Tokyo」「スパイの妻」「鬼滅の刃」の4本。

「Hukushima50」は観たいとは思わなかったが、妻が行きたいというので付き合った。
俳優陣といい映画のつくりからして大作といえる映画のようだが、大きな違和感というか、しらけた気分が残った。

2021年2月22日月曜日

戦争加害を背景にした映画数の比較しようのない日独の差 しかし「スパイの妻」が生まれた

Wendy広島 2月号1面部分
Wendy広島」というマンションライフのための無料情報誌(タブロイド判)が月初めに郵便受けに入る。
マンションライフに特化した内容ではなく、さまざまな情報が豊かに詰まっていてけっこう楽しめる。

この情報誌の最終ページは映画情報で、その月の話題の映画が29本簡潔に紹介されていて、6つの映画館での上映スケジュールも載っている。

さて今月号だが、あらためてよく見てみると、あることに気づいた。
紹介されている29本の映画(洋画20本、邦画9本)の内、ナチス・ホロコーストを背景にしているものが5本もあるのだ。

2020年5月30日土曜日

「蜜蜂と遠雷」恩田陸 映画のはるか上を行く音楽小説

幻冬舎
4月中旬に区の図書館から予約の本が用意できたとメールが来る。
いくつも予約しているので、何の本かは見当もつかない。
リンクを開けばわかるのだが、それも面倒で、取りに行けばわかることだし、今読んでいる本を読み終えて返却するときに借りようと思い、1週間後に図書館へ行く。

それで図書館へ行ったところ、コロナ禍で長期閉館。
それまでは受付窓口だけ開いていて、予約した本は借り出せていたのだが。

けっきょく1カ月ほど待って、ようやくまた受付のみ開館されたので取りに行ってみると、それは恩田陸の「蜜蜂と遠雷」だった。

確か1年以上前に予約し、100人以上の待ち人数があってようやく今届いたんだとわかる。

2019年6月7日金曜日

ミキ・デザキ監督のドキュメタリー映画「主戦場」 「慰安婦」問題に決着をつけた!?

「慰安婦」問題と南京大虐殺は、日本が起こした15年戦争(侵略戦争)の象徴的なテーマとしていまだに大きな論争を起こしている。
「聖戦」として行われたかつての戦争の様相は、まさに侵略戦争の本質である極悪非道をやり尽くした感があって、上記2件だけがいつも問題になるっていうのも問題だと思うのだが、まあ実態はそうなっている。

実は、「慰安婦」問題も南京事件もとっくの昔に決着はついている。

南京事件については、外務省のホームページにもあるように、その事実は日本政府も認めている。
問6「南京事件」に対して、日本政府はどのように考えていますか。 
日本政府としては、日本軍の南京入城(1937年)後、非戦闘員の殺害や略奪行為等があったことは否定できないと考えています。しかしながら、被害者の具体的な人数については諸説あり、政府としてどれが正しい数かを認定することは困難であると考えています。

「慰安婦」問題については、かの有名な河野談話がある。

2017年3月6日月曜日

映画「この世界の片隅に」とNHK朝ドラ

映画「この世界の片隅に」から
アニメ映画「この世界の片隅に」がキネマ旬報1位になったり、日本アカデミー賞でも最優秀アニメ映画になったりと、この1年間の映画界の話題をさらった観がある。
私も観たが、いい映画だ。
しかし、そんなに大騒ぎするほどのものだろうか(失礼)。

私に映画の鑑賞能力がないといってしまえばそれまでだが、事実、「東京物語」のブログ投稿では、私の感性が試されていると痛烈なご批判をコメントでいただいた。
「東京物語」は、なぜ世界一(しかも映画史上)なのかだけでなく、どうしても好きになれない映画だ。

それに比べれば「この世界の片隅に」はいい映画だと思う(が、2回観ようとは思わない)。

2014年1月31日金曜日

百田尚樹はなぜ「永遠の0」を書けたのか

2年近く前に知人から「ラブレス」(桜木紫乃)がおもしろかった、「永遠の0」(百田尚樹)を今読んでいるというメールをもらった。
しばらく忘れていたのだが、昨年5月にふと思い出し、図書館で予約した。

「ラブレス」はすぐに届き、読後の感想などもブログに書いたのだが、「永遠の0」は予約した時点で300人ぐらいの待ちだった。
これはとんでもない人気小説だなと思い、気長に待つことにした。

半年後の11月、赤旗にNHKの経営委員にかかわって、次のような囲み記事が載った。

2014年1月12日日曜日

小津安二郎「東京物語」はなぜ世界一なのか

10年以上前に小津安二郎の「東京物語」を初めて観たとき、なぜこんな映画が高い評価を得ているのだろうかと不思議に思った。

それから数年して、私の母といっしょにこの映画を見たのだが、母は10分ぐらい観て「なんじゃこれは」とつぶやいて、観るのをやめてしまった。
私は最後まで観たが、やはりつまらなかった。

NHK・BSプレミアムが2年間かけて放送した「山田洋次が選んだ日本の名作100本」の最後の映画「男はつらいよ」が放映された昨年3月5日、「名作100本を振り返る」ということで、山田監督を招いて山本晋也、小野文恵と3人が対談していた。

2013年5月14日火曜日

「舟を編む」雑感

タイトルに「雑感」などと書いたが、考えてみるとこのブログそのものが雑感だ。
お恥ずかしい。

昨年、三浦しおんの「舟を編む」が本屋大賞を受賞した。
本屋大賞とは「全国書店員が選んだ いちばん! 売りたい本」と本屋大賞のホームページにある。
今まであまり気にしなかったのだが、どういうわけか気になって、去年の5月頃図書館に予約を入れておいた。

予約を入れた時点で300人を超える人が予約待ちをしていた。
これじゃあ4・5年先になるなと忘れかけていた頃、今年の4月、映画の方が封切りになった。

原作を読む前に映画を見るというのも気が進ます、けっきょく映画は見ないだろうと思っていたところ、思いがけず10日ぐらい前に本が確保できましたと図書館からメールが来た。

2013年5月5日日曜日

「こどもの日」にイタリア映画「鉄道員」を観る

「こどもの日」にふさわしいものを何か書きたいなと思ったところ、映画「鉄道員」が思い起こされた。
1956年に制作されたピエトロ・ジェルミ監督・主演のイタリア映画だ。


この映画は去年の7月にNHK・BSプレミアムで観た。
いい映画だと思い、★が3つついている(観賞後の自己評価)。

2013年5月4日土曜日

リンカーンとアウンサンスーチーと憲法96条


スティーブン・スピルバーグ監督の「リンカーン」を先日観た。

リンカーンはアメリカ歴代大統領のなかでも際だって有名で立派な大統領という評価はだれも否定できないだろうし、私も尊敬している。
それは、「人民の人民による人民のための政治」という有名な言葉以上に、奴隷解放の偉業を成し遂げたことにあると思う。

映画を観てあらためてリンカーンの偉大さをかみしめたかというとそうでもなかった。
逆に幻滅した部分があるかも知れない。

それは大義のためなら手段を選ばないという政治手法を赤裸々に描いた映画だからだ。

2013年4月27日土曜日

山田洋次が選んだ日本の名作100本 喜劇編 私的評価

NHK・BSプレミアムで2年ぐらい前からはじめていた「山田洋次が選んだ日本の名作100本」シリーズが今年の3月で終了した。
前半の50本が「家族編」で後半の50本が「喜劇編」、合わせて100本、できるだけ観ようとがんばった。
ここでは「喜劇編」について書く。

このシリーズをはじめるにあたって、山田洋次監督は次のようなメッセージを視聴者に送っている。

かつて、映画館には喜劇があふれていた。
正月は満員の映画館で観客がみんな笑っていた。
寂しいことに、今は笑える映画が少なくなっている。
そんな思いを抱きながら、喜劇50本を選びました。
日本映画がどれだけ素敵な喜劇を作ってきたか、その笑いの数々をこの機会に体験してほしい思います。

2013年1月11日金曜日

花の幸せ

NHK・BSプレミアムで放送する映画の録画が30本ぐらいたまっている。
先入観や偏見を持たずにいろんな映画を見てみようと思っているので、放送日順に観ている。
今日は去年の11/17に放送された日本映画「恋空」を観た。

最初から最後まで甘ったるいシーンとくさいセリフとで埋め尽くされていた。
よくぞ耐えて最後まで観たと自分をほめてやりたい。

ただ最後の一カ所、携帯の動画で生中継しながら病院へ走るシーンは斬新でおもしろかった。

今日のテーマは映画の批評ではない。
映画の前半で、男が女の誕生日に花壇の花を抜いて渡すシーンがあった。
女はこのとき「かわいそう」と言った。
花がかわいそうという意味だ。
ここで私の心がビビーンと来た。

2012年12月22日土曜日

見直したハナ肇だが「馬鹿まるだし」はないと思う

NHK・BSプレミアムでは2年近く前から「山田洋次監督が選ぶ日本映画100選」というやつをやっている。
全部とはいかないがけっこう観るようにしている。

シリーズが終了したら感想を書きたいと思うが、ここでひとこと言っておくと、つまらない作品が多い。

選挙の前だったか、ハナ肇主演の「馬鹿まるだし」(1964年作品)を観た。

ハナ肇といえばドリフターズ。
いやちがった、クレージーキャッツだ。
こんがらがっている。

ハナ肇はクレージーキャッツのリーダだった。
でも目立つのは植木等だったり谷啓だったりして、ハナ肇は控えめな印象がある。
馬鹿になりきれず、ちょっと照れ屋で地味。

2012年7月23日月曜日

アウンサンスーチーの映画「The Lady」に感動

今日はメンズデーなので映画を見に行った。
「The Lady アウンサンスーチー 引き裂かれた愛」という長い名前の映画だ。
赤旗2012.7.20付から

2012年7月16日月曜日

映画「オレンジと太陽」に感動

2か月ぐらい前から気にかけていた映画「オレンジと太陽」が上映されているので見てきた。
背景が白い中での字幕が多く、映画の中身とは関係ないところでちょっと疲れた。
が、映画そのものは期待通りのすばらしいものだった。

児童移民をテーマにした映画だ。
私もこの映画で初めて知った児童移民とは次のようなものだ。

児童移民とは、養護施設の子供たちを長い間イギリス連邦の旧植民地に移住させた事業。作中におけるオーストラリアでは収容施設での重労働、暴力、性的虐待がはびこったが、教会により長く隠されてきた。児童移民の数は13万人を上回ると推計され、2009年11月にオーストラリア首相が、2010年2月にイギリス首相が事実を認め、正式に謝罪をしている。マーガレット・ハンフリーズは原作の印税をもとに基金を設立し、現在も児童移民だった人々の家族を探す活動を続けている。

自国民である子どもが被害者であったこと、つい最近までそれが行われていたことへのイギリス人の驚きは大きかったと思われる。
しかし私など非ヨーロッパ系のものにいわせてもらえれば、イギリスが歴史の中で繰り広げた多くの帝国主義的侵略に鑑みて驚くに値しない。

2012年6月28日木曜日

家族で見る「ウォーター・ボーイズ」

1週間ぐらい前に録画で矢口史靖の「ウォーター・ボーイズ」を見た。
ずいぶん話題になったし、「スウィング・ガールズ」は映画館で見たし、だいたいこんな映画だろうと想像していたとおりの映画だった。

基本的にふざけた映画は好きでないし、笑いをとるために演出された場面ではほとんど笑うことができない。
それでも男子高校生がシンクロとか女子高生がジャズとかテーマが意表をついて、それらの表現が完成したときの新鮮な感動なりがあったりして、それなりの良さがある映画だ。

さらに「ウォーター・ボーイズ」は玉木宏の魅力がきわだっていて、楽しませる。

映画の前半の笑いの山場はプールサイドでのドタバタだ(スローモーション)。
ひとりで見ていたのだが、また始まったかという感じでちょっと冷ややかに見ていた。

妻も息子も「のだめカンタービレ」で玉木宏のファンになっていたみたいだから、見終わった後も消去せずに残しておいた。
次の日に「見るか」と聞くとやはり「見る」という。
それで家族での鑑賞となった。

2012年6月27日水曜日

大林宣彦と小林聡美

今日録画で大林宣彦の「転校生」1982年版を見た。
1982年版というのは、あとで知ったことだが2007年にリメイク版ができてるんだそうだ。

映画はせいぜい中学生が喜ぶていどのつまらないものだったが、不思議に思うのはなぜ大林宣彦の名声が高いのかということだ。
尾道3部作というものがあるらしい。
大林宣彦が尾道を舞台に撮った「転校生」「時をかける少女」「さびしんぼう」だ。

実は「時をかける少女」は数年前にテレビで見た。
「転校生」以上にくだらない作品だった。

この「転校生」と「時をかける少女」の2作品だけで大林宣彦を判断するのがまちがっているのかもしれないが、有名な尾道3部作の2つだということになればそう的外れでもないのではないか。
というより、それを評価する側に疑問を感じているのだ。

2012年6月25日月曜日

新藤兼人監督 追悼映画会

新藤兼人監督は広島市佐伯区五日市町石内の出身だ。
今年の5月29日に亡くなり、追悼映画会(無料)が佐伯区で一昨日昨日(土日)と催された。

私は50を過ぎるまでほとんど映画に関心がなく、新藤兼人といっても名前ぐらいは知っているという程度だった。
有名な監督だというので、5年前に新藤兼人原作・脚本「陸に上がった戦艦」(監督 山本保博)、4年前に「石内尋常高等小学校 花は散れども」を映画館で見た。
どちらともたいしたものではなかった。
それで遺作ともなった「一枚のハガキ」は見ずじまいだ。

世界的に名をなした監督の作品を1~2本見ただけでつまらないなどというのはあまりにも失礼かなと思い、このたびの映画会で3本(6本上映)ほど見させてもらった。

「原爆の子」(1952)、「裸の島」(1960)、「母」(1963)だ。
みんな古い白黒映画ということは別にしても、すばらしいと思えるものではなかった。
とくに「裸の島」はモスクワ国際映画祭でグランプリをとったものだし、期待していた。
映像はとても美しく芸術的だとさえ思った。
しかし、いっさいセリフなしという企画はとても不自然で作品の価値を落としていた。
それに音羽信子の舟をこいだり天秤棒で水を運ぶ演技が付け焼き刃で見苦しかった。

2012年6月19日火曜日

西部劇 タイトル考

今日NHK・BSプレの録画でアメリカの西部劇「ガン・ファイター」を見た。
昨日は「荒野のガンマン」だった。

タイトルがあまりにもステレオタイプだ。
原題はどうなっているのだろうかと前から少し気になっていた。
少し調べてみた。

ガン・ファイター(1961) The Last Sunset
荒野のガンマン(1961) The Dealy Companions
悪の花園(1954) Garden of Evil
大いなる決闘(1976) The Last Hard Men
夕陽の挽歌(1971) Wild Rovers
大列車強盗(1972) The First Great Train Robbery
左ききの拳銃(1958) The Left Handed Gun
決断の3時10分(1957) 3:10 to Yuma

以上今年4月以降NHK・BSで放映された西部劇。

マカロニーウェスタンとなるとさらにひどい。