2012年7月22日日曜日

サッカー 時間稼ぎの是非

昨日、オリンピック男子日本代表とメキシコの壮行試合があった。
大津のすばらしいシュートや2対1で勝ったこと自体は喜ばしい。
しかし、どうしても気になるのが「時間稼ぎプレー」だ。

この試合でも残り1分ぐらいでコーナーキック時にボールをキープした。
すぐにキープはとけたのだが、その行為だけで後味の悪さが残ってしまう。

このように思うのは私だけなのかと思い、ネットで調べてみた。
このような時間稼ぎを批判する人はけっこういるみたいだ。
同時にそのような批判を批判する人もたくさんいて、ちょっと混乱してくる。

そこで、私が尊敬している大住良之氏の意見を調べてみた。
大住氏はフリーのサッカージャーナリストで、ときどき赤旗のスポーツ面でもコラムを書いていて、その見識に敬服している。
古本屋で見つけた20年ぐらい前に出版された「サッカーへの招待」という本も最近読んだ。

以下は「J.LEAGUE NEWS」(2004年)に掲載された大住氏の「『誰にでも愛されるサッカー』に向けて―ポイントはフェアプレー」と題した記事からの引用だ。

 これからのJリーグに望みたいのは、「誰にでも愛されるサッカー」を実現することだ。
たとえルールなど知らず、初めてサッカーを見るおばあちゃんでも、見た瞬間からファンになってしまうようなプレーをしてほしい。その最大のポイントはフェアプレーだ。

 昨年、Jリーグの審判基準は、レフェリーへの異議や時間稼ぎに非常に厳しくなった。「世界の基準と違い、国際試合で選手たちがとまどう」という批判もあるが、それは的外れだ。その国際試合の審判基準がどのあたりにあるのか、短時間でつかめないような未熟さでは、どんな試合にも勝てない。

 サッカーファンのうちでは「常識」でも、外から見たらはなはだしく「非常識」なことがたくさんある。レフェリーの判定に対する執拗(しつよう)であからさまな異議、ケガを装って倒れ、フリーキックをもらおうとしたり、時間を稼ごうという行為。相手のフリーキックとなるボールを、ホイッスルの後にどこかにけってしまう行為…。「卑劣な行為が横行するサッカーなんて大嫌い」という人が想像以上に多いことを、クラブも監督も選手たちも知らなければならない。


◆2011年夏 北アルプスシリーズ ⑤ 蝶ヶ岳から常念岳

テガタチドリ 2012.7.26撮影
チドリソウともいうがラン科の植物だ。花を千鳥に、手の平状に分かれて肥厚する根を手形に見立てて「手形千鳥」という。

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