原子力基本法の何が「改正」されたのかというと、原子力利用について次の文言が追加されたのだ。
「我が国の安全保障に資する」
先日はJAXA法で「平和の目的に限る」を削除したかと思えば、今回はこのありさま。
国民の切実な要求を逆手に取りさらに改悪するという権力側の常套手段だ。
そもそも世界でもっとも核に対しての抵抗がある日本になぜ原発が持ち込まれたのか。
それは徹底した日米共同の平和利用キャンペーンの成果だった。
それがかつてないほど反原発世論が高揚しているこの時期にこうもあっさり(というかこっそり)改変されるとは。
問題の条文をあげておく
<前>第2条 原子力の研究、開発及び利用は、平和の目的に限り、安全の確保を旨として、民主的な運営の下に、自主的にこれを行うものとし、その成果を公開し、進んで国際協力に資するものとする。
<後>
第2条 原子力利用は、平和の目的に限り、安全の確保を旨として、民主的な運営の下に、自主的にこれを行うものとし、その成果を公開し、進んで国際協力に資するものとする。
2 前項の安全の確保については、確立された国際的な基準を踏まえ、国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全並びに我が国の安全保障に資することを目的として、行うものとする。
なお、原子力規制委員会設置法の第1条にも「国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全並びに我が国の安全保障に資することを目的とする」とある。
自民党の石破茂は「核の潜在的抑止力を持ち続けるためにも、原発を止めるべきではない」と昨年のSAPIO誌10月5日号で主張している。
インドハマユウ 2012.6.19撮影 |
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