久しぶりに、といっても2ヶ月はたっていないのだが、映画館へ足を運んだ。
カンヌ映画祭でグランプリをとったとかで気になっていた「少年と自転車」という作品だ。
親の育児放棄をモチーフとした映画だ。
同じくカンヌで柳楽優弥が日本人初、史上最年少の主演男優賞をとった「誰も知らない」を思い出す。
「誰も知らない」は希望の見えない映画だった。
「少年と自転車」は人間に対しての信頼、大きな希望を与えてくれ、見終わった後の気持ちが全然ちがった。
一人息子を持つわが身としても身につまされる場面が多々あった。
カンヌ国際映画祭である。
最初この映画「少年と自転車」がグランプリと聞いて、カンヌの最高賞だと思って観賞した。
見終わってどうだろうと思った。
佳作といった感じでとてもいい映画だが、国際映画祭の最高賞になるかなという疑問だ。
帰ってもう一度映画の解説を見たりネットで調べたりして、勘違いに気づいた。
カンヌの最高賞はパルムドールだ。
グランプリは審査員特別賞のことだった。
この2つの呼び名はカンヌの歴史のなかでもごっちゃになっていて、今でも混乱を招いているらしい。
審査員特別賞とはこれまたどういう賞なのかよくわからないが、簡単にいえば私が感じた「佳作」といったところではないだろうか。
ところがである。
よくみると「少年と自転車」がグランプリをとったのは昨年だ。
では昨年のパルムドールは何だったかといえば「ツリー・オブ・ライフ」だ。
この映画は途中で映画館を出ようかと思ったぐらいたまらなくつまらないものだった。
この「ツリー・オブ・ライフ」に比べれば「少年と自転車」ははるかにいい。
ちなみに一昨年のパルムドールは「ブンミおじさんの森」というタイの映画だった。
これも見たのだが、なんのこっちゃという感じで、2年続けてカンヌと映画館に金返せと叫びたい気分だった。
まあ玄人好みの国際映画祭だといわれれば、はあそうですかというしかない。
今年のパルムドール「Amour」を期待したい。
補足:「ツリー・オブ・ライフ」の監督はテレンス・マリックといって、神格化されているようなすごい監督らしい。
それでちょっと興味を持って、昨年NHK・BSプレで放映した「シン・レッド・ライン」(1998年)を昨年末に見た。
やはりつまらない自己満足の映画だった。
過去の私の映画観賞記録を見てみると、2010.6.18に「天国の日々」というテレンス・マリックの1978年の作品をNHK・BShiで見ている。
どんな内容だったか思い出せなくて、ネットで予告編を見たのだが、それでも思い出せない。
やはりつまらない作品だったからか、年(とし)のせいなのか判断できない。
* 「ら」ぬき言葉はまちがった日本語だという説に同意できない。むしろ「可能」と「受身」を区別できるという点でも優れているのではないか。ということで、あまりこだわらすに使用している。
チガヤ 2012.5.30撮影 |
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