2012年11月5日月曜日

「赤い羽根」と町内会

今年も「赤い羽根共同募金」の季節になり、私のマンションのエントランスホールにもポスターが貼ってある。
この共同募金には本当に腹立たしい思いをしている。

私の住居のある町内会は1つのマンション(約100世帯)だけでできている。
10数年前このマンションに入居したとき、何の疑問も持たず町内会に入会した。

そしてこの季節、共同募金の回覧板が回ってくる。
募金額を記入し、後日班長が集金に回ってくるという段取りだ。

常々この共同募金のあり方に疑問を持っていた私は募金額記入欄に何も書かない。
10数世帯の私の階では募金に応じないのはおそらく私のみだ。
そして私だけが募金しないという事実をこの階の住民は全員知ることになる。


私が募金しないということを知られたってどうということはないのだが、一般論として募金するかどうかというプライバシーに属することが公開されるというあり方に疑問はつのる。

こんな感じで数年過ごしたのだが、2005年に輪番で町内会の班長になった。
そして私が共同募金の集金をすることになったのだ。

町内会長を訪れ、これまで班長としての義務を果たしてきたが、この集金だけはできないと訴えた。
会長はそれでは班長としての責任を全うしたことにはならないという。
あくまで突っぱねることも可能ではあったが、自分を抑えた。

私のみが募金をしない募金の集金を大きな屈辱感を感じながら行った。

募金は自由意志だといいながら、こういったやり方を半強制的にさせる共同募金会には本当に許せないものを感じるが、最終的には町内会のあり方だ。
町内会の総会で動議を出し、改めさせるということがもっとも民主的な手続きだろう。
しかし、この保守的な組織の中で私個人にそんな力がとてもあるとは思えない。

けっきょく私は町内会を脱会することに決め、町内会長に次のような脱会届を提出した。

今見れば、脱会届なのに除名してくれなどというのは変な文書だなと思う。
会長は慰留したが、私の意志はかたかった。

以後、さまざまのつまらない町内会の諸事から解放はされたが、そこここに村八分的な視線を感じることにもなった。
私のことが話題になり、共同募金のあり方に一石を投じることになったかなと思ったりもしたのだが、それは甘い考えだった。

2010年、町内会の回覧板がまちがって私の家にも届いた。
そこには看過できないことが書いてあった。
共同募金の方法を改めて、町内会会計から一括して支出するという議案を総会にかけるというのだ。
逆行だ。
事態はさらに悪くなろうとしている。

総会の結果はどうなったのか気になり、管理人に聞いてみた。
どのような議論があったのかはわからないが、可決したらしい。

こういった状況が日本中にあるのではないだろうか。
どこかの強力な組織が取り上げないかぎり、この状況は改善されないだろう。

などと思っていたところ、赤旗の「読者の広場」欄に住民自治会の衰退に関する声が載った。
赤旗がこの問題だらけの共同募金を取り上げてくれればうれしいなと思い、私は次のような投書をした。

「町内会退会の理由」 2010.10.29
 最近この広場で自治会の会員減少のことがよく掲載される。高齢化、役員になりたくないなどがその理由とされている。実は私も数年前に町内会を脱退した。しかしその一番の理由は募金である。
 年に2回、共同募金と赤十字社の募金がある。回覧で募金の意志と金額を記入し、後に班長が集金に来る。私は常々この募金のあり方に疑問を持っていた。だから協力する気はない。しかし、輪番で班長になった年、心ならずも集金の一端を担わされた。内心の自由どころでなく、行動まで強制されたのである。年度末に町内会長に退会届を出した。
 今年度の規約改正で、募金は町内会として一括して行い、個々の募金は集めないことになった。これは改正どころではない。集金の煩わしさを避けるために、内心の自由を有無をいわせず犯す最悪の選択ではなかろうか。
 10月29日付け、別府市の渡辺さんの「自治会が住民主人公ではなく、なかば行政の下請けになっているように思います」についても補強したいが別の機会に。


赤旗の「読者の広場」には別件で何度も投書しているが採用されたことがない。
この投書もボツだった。
さすが赤旗も社会福祉に貢献している(?)共同募金についての批判的な意見は載せづらいのかな。

今回のブログを書くにあたり、初めてネットで「共同募金」を検索してみた。
私の考えは特別なものではなく、広く一般に認識されていることだとわかった。
例1例2例3

特にWikipediaのような大手の認知されたサイトにも、まことに簡潔にこの件の問題点が記述されていることに驚いた。
自治会費から募金を出すことは違法だという最高裁判決(2008年)がすでに出ていることにも驚いた。
それなのに私の町内会の状況は改善されるどころか悪化しているのはなぜだろう。

◆ コスモス(キク科コスモス属) ◆
コスモス 2012.10.26撮影
やはり秋といえばコスモスだ。何気なく撮った写真でも何となく絵になっている(と思うのだが)。

7 件のコメント:

  1.  そちらの町内会の意識、明らかにおかしい。
     私も以前から中央共同募金会と自治組織との結託それ自体に、いかにも日本的「隣組」時代の発想の残滓が感じられてずっと不快感を覚えています(今はそれは敢えて不問に付すとしても)。
     うちの団地でも募金袋を添えた回覧板が回ってきますが、募金したい人は記名の上で現金を入れる、そうでない者はそのままパスして隣に回すという方式で、行動までは強制されないので、まあ見逃しています。「班長が集金にまわる」とか、「町内会会計から一括して支出する」などの暴挙はさすがに控えているようです。 
     このようなことは「福祉」の問題などではなく、「個人の尊重」と「思想、表現、良心の自由」の問題ですよ。なんか君が代・日の丸の強制を「愛国心」と結びつけて恥じないこの国の民度の低さと同じものを感じますね。

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  2. 太陽さん、脱会されましたか。私はまだ粘っている所ですが、そろそろ脱会も考えている所です。私は自身の町内会の総会でこの会費込み募金を問題提議して判決文を読み上げ、判決無視の一派を押さえつけて違法をやめさせましたが、地区一帯にこの事を知らせたところ、社会福祉協議会による妨害に遭いました。

    全国社協や共同募金会、日赤等が判決無視の町内会決議で一向にかまいませんという通知文書を全国の支部に配布しているのです。恐るべき団体だと分かりました。

    その社協に税金を支出している市の人権委員会に人権問題として取り上げるように要請すると、一発で却下の返答でした。人権委員の名簿を要求した所、5人中4人が市の職員、関係者で、福祉事務所所長の名前まで有りました。

    これは要するに原子力ムラならぬ募金ムラなのです。昭和22年に厚生省が当時は禁止令が出ていて無いはずの町内会、部落会に共同募金の集金を押し付けてきました。福祉に名を借りた第二税金の集金と、隣組制度の温存を図ったのです。それが60数年続いている募金モドキの実態です。

    人権担当課の上の教育委員会にパンチを入れてみて、知らぬ存ぜぬを押し通して来るようなら、もうアホらしいです。町内会脱会します。

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    1. コメントありがとうございます。
      個人での奮闘がんばっていますね。
      「募金ムラ」「第二税金」の表現はあたりです。
      まっとうさんの町内会は違法をやめたのだから脱会の必要はないのでは。

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    2. 全国社協・日赤・共同募金会・町内会。
      全国に網の目のように張り巡らされた化け物のような互助組織。
      組織を突き詰めてゆけば、上層には官庁や引退政治家や天下りや皇室まで絡んでいるようです。
      さらに根底には「良いことをやっているのに何が悪い」との開き直りがあるのでしょう。とても地方の人権委員会で太刀打ちできるレベルの問題ではありませんね。
       まさに「深層のファシズム」です。
       ただ、募金の強制の態様については全国的にもかなり批判が巻き起こっているし、もう法的には決着がついている問題なので冷静に個別撃破していけば「町内会脱退」にまで至らなくてもよいのでは、とも感じますが・・・。やはり地域によってはそんなにヤワなものではないのでしょうか?

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  3. 太陽さん、そうですね。脱会すれば反対者がいなくなって、また元の違法募金に戻りそうですね。そしてそれを募金団体が喜ぶと。まあそういう非民主的なムラ社会の監視を煙たがられながら続けるのもウンザリの気持ちもあるのです。

    私が総会で狼煙をあげた時も、そうだという積極的応援は60名中ひとりも無かったのですよ。それで、判決無視派が数名大声をあげたものだから「法律家に訊いてこい」と会長に言って、やっと「今までが違法だったらしいです」となって会費込み募金はやまったのですが、殆んどの人はピンときていません。面倒な事を言いやがってという所でしょう。

    つくづく官の支配と従属が行き渡っていますねこの国は。これならば官の支配を拒絶する権利として銃をぶっぱなすアメリカのほうがまだマトモな社会なのかもと思えてきます。原発事故での大本営発表と最高裁決定への募金団体の曲解文書、そしてそれを素直に信じる羊の群れ。うんざりです。

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    1. 銃云々はよくわかりませんが、うんざりというのはよくわかります。
      うんざりすることが多すぎますね。

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    2. 私も同感です。先週先々週と赤い羽根募金に質問状出していますが、全くの無視。無回答です。

      【要回答】

      赤い羽根募金の募金の仕方に大きな問題あります。

      街頭は任意ですので問題ありません。
      問題は戸別、職域、学校は大問題です。

      戸別の例は、回覧版で回ってきますが、誰がいくらかが全部わかってしまいます。
      TOPが500円であればそれ以下では格好がつきません。TOPが1000円だと次の人も
      1000円以下はできません。この構図が「強要」になっているところです。
      町会ですから(隣、近所付き合いがある)自分だけ0円とか100円というわけにはいきません。

      職域も同様です、課で部で回覧が回ってきますので、「強要」。

      学校も問題です。色々な家庭の事情がある方もおられますが、
      いくらかはわからないが募金しているかどうかはわかります。

      この「強要」をわかっていながら町会や赤い羽根募金は目標=予算を立てていることが「大問題」
      我々は戸別でも募金、職域でも学校でも募金でトリプルです。これはボランティアの域を
      大きく超えた社会問題です。これに異議を唱える人は私ひとりではありません。
      周りの多くの住民や会社の同僚、SNS仲間も問題視しています。
      この募金の「集金の仕方」「予算化」について貴方の考え方を必ず回答願います。

      *尚、この質問と回答は周りの住民、会社の同僚、SNS仲間で共有しています。

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