2012年11月22日木曜日

日本共産党決起集会 志位委員長の報告から

見るに、聞くに耐えない政治状況が連日続いている。
戦後ここまでひどい状態があっただろうかと思わせるほどだ。
あまりのひどさにブログも手つかずって感じ。

11/20に共産党は「総選挙必勝 全国いっせい決起集会」というのを行い、そのときの志位委員長の「報告」が今日の赤旗に全文載った。
ただいまの政治情勢を述べている部分からいくつか引用する。

――ここから引用(赤旗2012.11.21付)

 (日米安保条約発効以来)60年の歴史を概観しますと、かつては、自民党なりに、大企業本位のものであったとしても、国民に「展望」を語った時期もありました。1960年代、池田内閣が「所得倍増政策」を語り、70年代、田中内閣が「日本列島改造計画」を語ったこともありました。どちらも国民との間に激しい矛盾を引き起こしましたけれども、それでもこの時代には、まだ自民党は、彼らなりの「展望」を語ったものでした。

 ところが、今日ではどうでしょう。「アメリカいいなり」と「財界中心」という自民党型政治という古い政治の地盤に立つ限り、経済でも、外交でも、日本の直面する問題に、何一つ答えを出すことができなくなっているではありませんか。国民に何一つ、展望も、希望も語れなくなっているではありませんか。そこまでこの古い政治が行き詰まり、腐り果て、耐用年数が尽き果ててしまったというのが、日本の政治の現状であります。

 かれら(石原、橋本)は、「小異を捨てて大同につく」と言ってこの合流をおこないましたが、消費税増税、TPP推進、原発推進など、その中身は、古い自民党型政治そのものであります。

 くわえて、この動きは無節操な「野合」というだけではすまない重大な危険をはらんでいます。石原氏は「命がけで憲法を破る」と公言し、教育現場への「日の丸・君が代」の無法な強制など、憲法に反する行動を平気で実行してきた人物であります。橋下氏も、憲法改定を主張するとともに、大阪市職員の「思想調査」に象徴されるように、憲法に反する暴挙を実践してきた人物であります。日本国憲法があたかも存在しないものであるかのようにふるまってきた2人が手をつないだのであります。「新しさ」を売り物にしながら、日本国憲法という日本の民主政治の基盤を覆す―これこそが彼らが「大同につく」といった本質であります。そういう、反動的逆流の「突撃隊」が生まれたことを、いささかも軽視するわけにはいきません。

 さらに、本日、日本外国特派員協会で、「日本維新の会」の石原新代表が講演し、「今の世界で核兵器を保有していない国の発言力は圧倒的に弱い。…日本は核兵器に関するシミュレーションをやるべきで、それが一つの抑止力になる」とのべたことはきわめて重大です。被爆国として、「核兵器のない世界」への先頭に立つべき日本で、核兵器の保有をする手順を検討するというのは、言語道断であります。私は、このような政党に、被爆国・日本の政治に携わる資格はないということを、はっきり言っておきたいと思います。

 たとえば、野田首相は、解散の条件として、「身を切る」改革が必要だとして、衆議院の比例代表の定数削減を持ち出しました。そこで私は、解散当日の新宿での演説や、NHK日曜討論の党首インタビューなどで、比例定数削減で「切られる」のは、政治家ではなく、国民の民意であると批判したうえで、「身を切る」といいながら、年間320億円の政党助成金をぬくぬくともらいつづけることはどういうわけかときびしく批判し「身を切る」というのだったら政党助成金こそ撤廃すべきだと主張いたしました。

 それから、この総選挙では、15党もの政党が乱立して、毎日のように党の数も変わっています。13になったかと思ったら、今日は14だそうです。日替わりで数も変わる。メディアでも「有権者置き去りの離合集散」との批判がされる状況が生まれています。「太陽の党」などは、わずか実質5日間でなくなりました。のぼったと思ったらすぐ沈む「太陽」でした。みんなの党を離党して「維新の会」に入党したある候補者は、「当選する確率が1%でも上がるなら」と言ったとも報道されました。

 自民党型政治の枠内の勢力は、日本をどうするのか、直面する問題をどう解決するのか、展望を語れないだけではありません。そもそも国民に語るべき中身そのものがないではありませんか。

 民主党が、もっぱら言っているのは「昔の古い政治に戻さない」ということですが、自民党とうり二つの「昔の古い政治」に戻してしまったのはいったい誰なのか。「世襲政治はだめ」を最大の争点にするなどとも言い出しましたが、自民党に「最初の民主党政権の首相は世襲ではないか」と「反論」されて、両党の泥仕合となっています。「二大政党」といいながら、そういう低水準の「論争」しかできないというのは、あまりにも情けないではありませんか。

 一方、自民党は、すっかり「政権党」になった気分で、「日本を取り戻す」と言っていますが、自民党の悪政を「取り戻され」たら日本がたいへんであります。自分がやってきたことへのひとかけらの反省もないままに「取り戻す」というだけの党に、未来がたくせるか、ということを言いたいと思います。

 「維新の会」は、「野合」だと批判されて、「民主党や自民党の方が野合ではないか。みんな意見が一緒なら北朝鮮と同じになる」などと開きなおっています。橋下氏は、昨日の大阪の演説で、「必要なのは政策を語ることではない。行政組織を動かして実行できるかどうかだ」とまで言いました。“政策なんかどうでもいい”と、そこまで言ってはおしまいです。「黙って俺に従え」という本性をむき出しにした演説であります。

引用ここまで――

共産党はこの選挙で650万の比例票、議席倍増(現有9議席)を目標にしている。
1998年参院選では820万票とった実績がある。
1979年の総選挙では共産党が躍進(39議席)し、大平内閣に消費税導入を断念させた。
そのとき週刊新潮は「共産党勝って『増税なし』サンキュー」という見出しをつけた。

期待しているし、応援もしている。

◆ ナシ? ◆
2012.11.9撮影
埋め立て地の海岸通り ⑤ どこかの会社の敷地に大きな実のたくさんなった木が目についた。さわっているとポロッと落ちた。持って帰っていろいろ調べてみるのだが、何かよくわからない。鼻を近づけてにおうととてもいい香りがする。ナシのなかまのように思う。そこで今日台所に投げていたその実を切ってみた。
2012.11.22撮影
種がきれいに分割してしまった。おそるおそる小指の爪の1/3ぐらい食べてみた。やはりナシに似た味がする。

1 件のコメント:

  1. 60年代、70年代の自民党は国民との矛盾はありながら、「彼らなりに国民に展望を語っていた」というのは、実感するところですね。
    それが、民主党も自民党も何一つ希望も展望も語れなくなっているというもの実感するところですね。

    まさに、日本共産党の出番。頑張りどころですね。

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