2012年11月17日土曜日

年金削減法成立 痛めつけられる年金生活者

野田が衆議院の解散を決めたと思ったら、民自公は駆け込み的に年金削減法などの悪法をばたばたと成立させた。
次のグラフは1年前の赤旗からだ。 
赤旗2011.12.26付
そもそも物価スライドというしくみは物価上昇で年金が目減りしないために導入されたものだ。
だから、2000年度~2002年度と物価が下がっても年金は下げなかった。
しかし、あの小泉が2003年度から物価スライドの名目で年金の削減を強行した。

たしかにパソコンなどのIT機器などは安くなったが、年金生活者が逃れようのない水光熱費や各種の税金や保険料は下がるどころが上がったものも多い。
2007年度あたりは物価が上がったのに賃金が上がっていないという理由で年金は据え置き。
そして今になって、2000年度から据え置いた3年分を削減しようというのだ。
その言い草が「年金が本来より高い水準になっている」というのだから開いた口がふさがらない。
こんなことが許されるのか。
野田はこの削減(3年で2.5%)を今年の10月から実施したかったのだが、国民や野党の強い抵抗で今まで実行できなかった。
それを今回の解散のどさくさに紛れるようにして法案を可決成立させた。
実施は来年の10月からだ(グラフは右に1年ずれる)。
しかし今年度の物価スライドはすでに実施されていて、0.3%の減になっている。
では実際に年金はどの程度減るのだろうか。
赤旗2012.11.15付
国民年金は満額受給で月に66000円という数字がしみこんでいたが、64000円を切ることになる。
年間で2万円以上減ってしまう。
だいたい1年間掛金を払うと年金は2万円という計算だ。
1年分が政府の作為によって「失われた年金」になってしまう。

私が成人したときは国民年金は任意加入だった。
多くの人が就職するまでの数年間未加入になっている。
60才から65才までの間にその未加入期間を埋めることができる。
月額約15000円の掛金を1年、つまり18万円ぐらいよけいに出費したらこの2.5%の減額を元にもどせるということだ。

ところがだ。
物価スライドはそのときの物価によって左右されるのだが、マクロ経済スライドはそうはいかない。
加入者の減少や平均寿命の延びなどによって決まるのだが、少子高齢化でこのスライドが発令されると年金は下がっていくに決まっている。
保険料は毎年上がり、給付は毎年下がっていくこのような制度は、自公政権、特に公明党が「100年安心年金」と大キャンペーンをして決まったものだ。

赤旗のグラフを見ると(赤い線)、このスライドが毎年適用されて毎年0.9%ずつ年金は減っていく。
ただWikipediaなどの解説を見ると一概にそうとはいえないみたいだ。
「マクロ経済スライドによる給付水準の調整は、1人あたりの賃金や物価が上昇する場合にのみ実施されます」と説明しているサイトもある。

赤旗の表には右端の欄に消費税の税率が書いてある。
野田は「税と社会保障の一体改革」といって、さも消費税を上げると福祉がよくなるような幻想をふりまきながら法案を通してきた。
それが大ウソであることは最初からわかりきっていたが、この表を見てもそれが一目瞭然だ。

「税と社会保障の一体改悪」ではないかとさんざん批判されても、野田は「消費税増税分は全部社会福祉に使います」と得意のウソをつき続けてきた。

こんなことをしたらますます景気はどん底になるではないかと批判されても、「消費税が上がっても将来の安心感から財布のひもは緩みます」などと支離滅裂なことを何度も言ってきた。
きっと今でも同じことを言うだろう。

なお、年金削減法と同時に年金生活者支援給付法という低年金者救済策も可決した。
マッチポンプだ。

年金生活者は痛めつけられるが、若者たちも将来の年金生活者だから、若い者ほどその被害は大きいのではないだろうか。

◆ ?(カエデ科カエデ属) ◆

2012.11.9撮影
埋め立て地の海岸通り ④ 同じ場所に生えている同じ木でも紅葉の度合がちがうところがおもしろい。樹木のことはよくわからなくて、写真のようなカエデのなかまも帰っていろいろ調べなくては名前が特定できない。11/7のイタヤカエデは何とかわかったのだが、今回は「日本産カエデの種(しゅ)の識別」(30種類も葉の形を載せてくれている)を見てもわからない。
2012.11.9撮影
この葉の形から名前を特定できないってことがあるのだろうか。もしかして外国産? オオモミジかとも思ったが、指の数がちがう。知っている人が見ればきっと知ってるのが常識なんだろうな。

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