何年か周期で起こる現象だが、あくまで報道の周期だ。
いじめはいつも絶え間なく起こっている。
日本では、いじめられる方も悪い、理由があるのだからいじめられてもしかたがないという考えが一般的にあるようだ。
その最たる事件が仙台市の私立高校でおこっている。
今年5月に同級生から「根性焼き」と称して腕に23カ所たばこの火を押しつけられるなどのいじめを受けた事件だ。
「根性焼き」いじめは全国いたるところで起こっているだろうから驚かない。
驚いたのは学校側がいじめられた生徒に「やけどの痕が尋常でなく、生徒を動揺させる」として自主退学を求めたというのだ。
いくら日本に「いじめられる方も悪い」という風土があるとしても、ここまで露骨にそれを具現化できるものだろうか。
しかも学校が、教育者が。
今日の赤旗には鹿児島県出水市のいじめ事件がのっていた。
昨年9月に中学2年の女生徒が新幹線に飛び込み自殺をしたのだが、遺族たちはいじめが原因ではないかとして市の教育長に全校生徒に実施したアンケートを公開するよう求めた。
市教委は昨年11月にいじめによる自殺ではないとして、アンケートの公開や教育長との面会を拒否している。
遺族たちはアンケート公開を求める署名活動をして、今回3824人分の署名を添えて要求した。
それに対して教育長は次のような発言を報道陣にしている。
「アンケートを公開すれば第2の被害者が出る」
この発言の意味を推測するに、教育長はいじめの加害者を守りたいわけだ。
それが教育者としての責務だと思っている。
ここにも「いじめられる方も悪い」というけんか両成敗的な考えが根底ある。
いつまでたってもいじめがなくならないのはそういうことではないのか。
◆2011年夏 北アルプスシリーズ 25 槍ヶ岳から三俣蓮華岳
ハクサンボウフウとハクサンフウロ 2011.7.31撮影 |
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