2017年7月5日水曜日

都議選 がんばった共産党 裏切りだらけの民進 自虐の自民 卑劣きわまる公明党

7/2投開票の都議選が終わった。
都民ファースト圧勝、自民惨敗は大方の予想通り。
共産党は2議席増の驚きの大健闘。

というのも、前日に党別の予想獲得議席数をいくつかネットで調べたのだが、共産党はだいたい11~12議席。
マスコミは「都民ファースト vs 自民」のなかで共産は埋没と報道。
現有17議席維持すらできないだろうと私も思っていた。
赤旗 2017.7.5付
私がネット上で見た範囲では、共産党の獲得議席数予測の最大は15±4というもの。
つまり、結果はこの15±4の最大値19となった。

共産党の目標が「現有17議席を確保し、新たな議席を獲得する」だったので、みごとに達成したことになる。

自民党の惨敗は、もちろん都民ファースト圧勝と対になっているわけだが、共産党の活躍もその役割を十分果たした。
最後の1議席を共産党と自民党が争い、共産党が競り勝った選挙区は7つ。
NHKの速報を見ていると、一時は共産党が議席数で自民党を上回るのでないかとさえ思ったほどだ。
赤旗 2017.7.5付
小池都知事の「都民ファーストの会」人気は橋下府知事時代の「大阪維新の会」を彷彿させるが、ここでは触れない。

裏切りだらけの民進

民進党は前回当選者15、改選時議席7、そして今回の当選は5と衰退した。
以下の候補者はすべて「都民ファーストの会」から立候補し、それぞれの選挙区で全員がトップ当選した。

 増子博樹  元都議  (文京区)
 伊藤悠   元都議  (目黒区)
 田之上郁子 元都議  (江戸川区)
 菅原直志  現日野市議(日野市)
 内山真吾  現昭島市議(昭島市)
 森愛    元太田区議 (大田区)
 小山有彦  現都議  (府中市)
 西郷あゆ美 元中央区議(中央区)

これら8人はすべて民進党から都民ファーストへ鞍替えしたものだ。

また、「無所属」として都議選に出馬した元民進党公認候補は次のようだ。

 中山寛進  現都議(台東区) 都ファ推 当選(2人区で2位)
 酒井大史  現都議(立川市) 都ファ推 落選(次点)
 石毛茂   現都議(西東京市)都ファ推 当選(2人区で2位)
 島田幸成  現都議(西多摩) 都ファ推 落選(次点)
 山下太郎  現都議(北多摩4)都ファ推 落選(次点)
 尾崎大介  現都議(北多摩3)都ファ推 当選(トップ)
 滝口学   元都議(荒川区) 都ファ推 当選(2人区で2位)
 石川良一  現都議(南多摩) 都ファ推 当選(2人区で2位)
 柿沢幸絵  現都議(江東区) 都ファ推 落選(次点)
 新井智陽  現都議(日野市)      落選(最下位)
 熊木美奈子 元都議(板橋区)      落選(5人区で8位)
 大塚隆朗  元都議(港区)  都ファ推 落選(次点)

現職の民進党の都議10人は、1人は都民ファーストから立候補してトップ当選し、無所属で立候補した9人は4人が当選している。
また、都民ファースト推薦で当選したものはすべて都民ファースト公認になっていく。

このようにして民進党は裏切り者続出によって融解しつつある。
なおきのブログ」から
都民ファーストに投票した都民は、このような立候補者の実態を知っていたのだろうか。
裏切りという行為は人間の最も忌避すべきものの一つではないだろうか。
そういうものたちをトップ当選させていいのか。

なお、自民党からの鞍替えについては、多くが都知事選において小池知事を支持した廉(かど)で自民党から除籍処分されたものなので、かなり民進党とは事情が異なる。

自虐の自民

前回は共産党が7から17へ大躍進して喜んだが、自民党も39から59へと大躍進した(候補者全員当選)。
なので、今回の自民の改選時57から23への惨敗は本当に気分がいい。

今回の自民党の選挙運動で、らしいなと思ったことがいくつかある。
赤旗 2017.7.1付
法定ビラに党首の写真が載っているから配られない!
「信頼の一票」という見出しの大文字が泣かせる。

ところで、私はこの記事を見て不審に思ったことが別にある。
それは、このような何の政策(公約)も書いていない貧弱な法定ビラというものがあるのだろうかということ。
自民党だったらあるのかもしれないとも考えたが、それはあまりにひどいと思い、ネットでいろいろ探してみた。
ブログ「みんなが知るべき情報/今日の物語」から

きちんとしたものは見つからなかったが、右のようなものを見つけた。
自民党の名誉(というものがあるとすればだが)のために載せておく。

赤旗 2017.7.2付









この配られなかった法定ビラ以上に自民党らしいのが左の記事だ。
一瞬、自民党以外の悪人が自民党の選挙運動を妨害したものかと思った。
それがなんと、自民党自ら自党の茂木政調会長の応援演説を告知するビラを安倍の顔の上に貼ってあるのだ。

常人には想像もできないことだ。

このような政党が惨敗するのは当然だとしても、それでも共産党を4議席も上回っていることが解せない。

常日頃「自虐史観」などといって、すでに世界でも常識になっている日本の侵略戦争の歴史を攻撃している輩の一派である自民党には、わが党首を自ら辱める自虐のことばを投げ返したい。



卑劣きわまる公明党

公明党のいつもの卑劣さについては言葉を失う。
宗教政党であるならなおさら名の通り公明正大に闘おうとしないのか。

国政と同じく長い間自民党といっしょに都政与党として歴代都知事を支えてきた。
自民党とは一蓮托生の盟友ではないか。
それが、都民ファーストが大躍進しそうだとわかると、いとも簡単に自民と決別し、都民ファーストの会と手を結ぶ。
都民ファーストが自民を倒すと叫べば、公明党は今こそ盟友として自民を助けるべきではなかったのか。
自民と公明は「自公」と長い間言われてきたように、国政でも地方政治でもいっしょに悪い事をしてきた切っても切れない仲ではないか。
慈悲とまではいわないが、義理や人情はこれっぽっちもないのか。
自分さえ良ければいいのだ。
とにかく与党でいたいのだ。

それにしても小池百合子はよく公明党などと手を組んだものだ。
倒すべき相手が自民党なら、それと一体であった公明党などとなぜいっしょにできるのか。
都政の闇を晴らすというのなら、その闇を自民党といっしょにつくってきた公明党となぜ仲良くできるのか。

公明党は、石原・猪瀬・桝添3代にわたる都知事時代の16年間、知事提出の議案5020件のうち、5019件に賛成してきた(賛成率99.98%)。
3代の都知事と二人三脚で「都政の闇」をつくり、巨大開発の浪費と冷酷な福祉切り捨てを進めてきた。(*このパラグラフは志位委員長の演説から拝借)

一方で自民党を批判し、一方で公明党と協力するなど、小池百合子の頭の中はどのようになっているのだろう。

民進党の場合は個人としてこそこそ裏切りをしたが、公明党は組織として公明正大に自民党を裏切った。

赤旗 2017.6.22付
公明党はツイッターの自身の公式アカウントで共産党を「汚い! 危険! 北朝鮮!」などと攻撃した(上の記事)。
ありえるだろうか。
公明党ならありえる。
というより、いつものことといってもよい。
驚くに値しない、公明党らしい卑劣さだ。

また、公明党は共産党を何十年も前から選挙のたびに「ハイエナ政党」と毒づく。
人の成果を横取りするハイエナだと。
赤旗 2017.6.23付
小池晃は「まずは、自分の胸によく手を当てて反省した方がいい」と菩薩のごとく説諭している。

どこまでも卑劣だ。
何十年たっても変わらない卑劣さだ。
創価学会という宗教組織と一心同体の公明党はどうしてここまで卑劣になれるのか。

最後に選挙運動最終版の公明新聞だ。

公明新聞 2017.6.30付 ブログ「どこへ行く、日本。」から
なぜこうもそろいにそろって鬼のような形相を載せるのだろう。
仏法でいう修羅だ。
菩薩や仏は望むべくもないが、せめて人界(人)の顔をしてほしい。


◆セイタカシギ(チドリ目シギ科)◆
セイタカシギ 2017.5.6撮影 谷津干潟
東京湾奥の千葉県側に有名な「谷津干潟」がある。ラムサール条約にも登録されている湿地帯だ。その干潟が守られてきた歴史はとても興味深く感動的なものがある。本来ならたくさんの野鳥を観察できたはずだが、夕方の限られた時間しかいることができなくて、とても残念だった。

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