2012年10月18日木曜日

ノーベル文学賞に思う

今日の赤旗にノーベル文学賞を受賞した莫言についての記事が載っていた。
赤旗2012.10.18付
中国国内では話題沸騰だが、本人はいたって冷静みたいだ。

「多くの期待をしていなかった。世界、中国には多くの優秀な作家がいる」
「私の文学は中国文学の一つの構成部分にすぎず、中国文学を代表する権利もない」

などと語る莫言の謙虚なもの言いは大変好ましい。
彼の翻訳された本が日本で刊行されているのかどうか知らないが、読んでみたいものだ。

ところで、村上春樹は今回も受賞をのがした。
彼の代表作はだいたい読んでいて、ファンの一人でもあるのだが、ノーベル賞となるとよくわからない。
つまりノーベル文学賞の基準がわからないということだ。

日本では過去に川端康成と大江健三郎の2人が受賞している。
川端については「雪国」「伊豆の踊子」ぐらいしか読んでいないが、なぜノーベル賞なのかなと思う。
大江は私自身が偏見を持っていて読んだことがない。

そこでノーベル受賞者にはどんな人がいるのか調べてみた。

過去に108人が受賞している。
その中で知っている(聞いたことがあるも含めて)文学者は、大江健三郎、アルベール・カミュ、川端康成、アンドレ・ジッド、ミハイル・ショーロホフ、ジョージ・バーナード・ショー、ジョン・スタインベック、アレクサンドル・ソルジェニーツィン、ウィンストン・チャーチル、莫言、パール・S・バック、ウィリアム・フォークナー、アナトール・フランス、アーネスト・ヘミングウェイ、ヘルマン・ヘッセ、トーマス・マン、ロマン・ロランの17人だ。

さらにその中で作品を読んだことがある文学者は10人を超えていない。
文学の専門家ではないといえ、ちょっと情けない気もする。

さてノーベル基準だが、私の乏しい読書体験から考えると、パール・バック、ヘルマン・ヘッセ、ロマン・ロランのレベルかなと思う。

そこで正式なノーベル文学賞基準なるものがあるのか調べてみた。
Wikipediaによると「文学の分野において理念をもって創作し、最も傑出した作品を創作した人物」とある。
ひじょうに抽象的な基準だ。

Wikipediaの記事を読んでみると、とても興味深い。
トルストイは受賞していない。
劇作家のバーナード・ショーやイギリスのチャーチル首相も受賞!
サルトルは受賞拒否。

ノーベル文学賞も平和賞ほどではないにしてもけっこういいかげんなものだという認識をもった方がいいのかもしれない。


◆ ミゾソバ(タデ科タデ属) ◆

ミゾソバ 2012.10.16撮影
河原にびっしり生えていた。葉の形が牛の顔を連想させることからウシノヒタイという別名もある。

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