2021年10月2日土曜日

赤旗「新型ミサイル 北朝鮮が試射」の見出しにハテナ(?)

今日の赤旗2面の最下段に次のような小さな記事が載っていた。

赤旗 2021.10.2付 赤枠は筆者
ハテナという感じで眺め入った。

というのも、ここ数年来北朝鮮が何度も行っているミサイル「発射」についての記事で、赤旗に限らず「試射」または「発射実験」という表現をしたものを目にしたことがないからだ。

私の手持ちの赤旗切り抜き記事の最も古い関連記事は、2012年12月13日付の「北朝鮮、『ロケット』発射」という見出しのものだ。
「ロケット」とわざわざカギ括弧がついているのは、ロケットではなくミサイルではないかという疑念があったからで、NHKなどは「事実上のミサイル発射」という言い方を滑稽なぐらいに繰り返していた。

私はこのときもロケットでいいではないか、そして、なぜロケット発射ではなくてロケット発射実験と言わないのか、ミサイルだとしてもミサイル発射実験、またはミサイル試射と言うべきではないかと思ってきた。

以後、9年近く、マスコミ報道は赤旗を含めて一貫して北朝鮮がミサイル発射実験(試射)をするたびミサイル発射と言い続けてきた。

赤旗は冒頭に載せた時事通信配信の記事だけでなく、独自記事においても、そのつど発表される志位委員長の談話(例えばこれ)においても強い調子で「北朝鮮のミサイル発射に断固抗議する」と一貫してミサイル発射と言っている。

武装勢力などのロケット弾攻撃や戦時などを例外として、北朝鮮ではない国がロケットやミサイルを「発射」したとき、それをミサイル発射というのをほぼ聞いたことがない。

赤旗 2021.8.2付 後半略 赤枠は筆者
アメリカやロシア、中国など日常的にロケットやミサイルを発射しているのではないか。

韓国でも先日SLBMを発射した。

赤旗 2021.9.8付 赤枠は筆者


日本でも自衛隊が演習や実験でミサイルを飛ばすことなど珍しいことではない(例えばこれ)。
高市早苗は、今回の総裁選で、北朝鮮を先制攻撃するために精密誘導ミサイルを配備すべきだなどと勇ましいことを言っている。
そのためには何度も何度も発射実験や演習での試射を繰り返さなければならないだろう。

私は何も北朝鮮を擁護しようとしているわけではない。
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮の正式名)という名の人民を塗炭の苦しみに追いやっている2世紀も前の遺物のような世襲封建制の政府は一刻も早く転覆して欲しいと願っている。

しかし、北朝鮮がどんなにひどい国であっても、北朝鮮のミサイル発射とその他の国のミサイル発射とをここまで意図的に区別するようなことは私にはがまんができない。

ということで、今日の赤旗の冒頭の記事を見て、おや?と思ったしだいだ。

なお、Wikipediaでは「北朝鮮のミサイル発射実験」という項目名で、ほぼ全体的にミサイル発射実験と記述していることが好ましい。

余談だが、あの安倍が始めたJアラートは一体どうなったのだろう。


◆ トキワハゼ(ハエドクソウ科サギゴケ属)◆

トキワハゼ 2015.5.5撮影 近くの河原
前回と同じ場所で、実のたくさんの種類の野草が咲き誇っている。花の形がよく似ていて、かなり大きめの同じ仲間のサギゴケもまさにコケのように地面に広がっている。だがこのトキワハゼは群生しているところを見たことがない。孤独だが小さくて可憐な花だ。

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