2016年2月13日土曜日

「北朝鮮 ミサイル発射」と赤旗が報道 NHKも真っ青?!

北朝鮮「ミサイル発射」と一斉に報じた2016年2月8日付朝刊(在京6紙)
http://gohoo.org/16020802/ から
北朝鮮が3年ぶりにロケットを発射し、人工衛星を打ち上げた。

NHKをはじめ、日本のマスコミはやはり3年前と同じようにこのロケット発射を「ミサイル発射」と報道している。

特にNHKは「事実上のミサイル発射」と、「事実上の」という枕詞を必ずつけることは前回と同じくこっけいでさえある。

この北朝鮮のロケット発射を「ミサイル発射」ということのおかしさとそのねらいは前回のときの記事



で自分なりに書きつくして特に付け加えることはない。

では、なぜ私がここでまた投稿する気になったのかというと、赤旗までが今回は「ミサイル発射」と書きまくっているからだ。

赤旗一面2016.2.8付
発射前日の2/7の短信では「北朝鮮が予告した事実上の弾道ミサイル発射期間が迫る中…」とNHKのお仲間になっているし、同じ記事の中では「2012年12月の北朝鮮のミサイル発射では…」といって、3年前にさかのぼってまでわざわざ「ミサイル発射」と言い直している。

同日の社説「主張」でも「事実上の長距離弾道ミサイルの発射予告」「ミサイル発射」などと書き、2/8当日には1面トップに「北朝鮮 ミサイル発射」という大きな見出し。
おまけに志位委員長の談話が載っていて、そこでも志位が「事実上の弾道ミサイルを発射した」と述べている。

3年前には赤旗は唯一かどうかは知らないが、「『ロケット』発射」という現実に即した科学的な表現が基本だった。
この変容はいったいどうしたことだろう。
NHKでさえ単に「ミサイル発射」というのは後ろめたいというか、無理を感じて必ず「事実上の」というわかるようなわからないような枕詞を付けるのに、赤旗は「事実上の」さえつけない表現がたくさんある。

NHKも真っ青だ。

この赤旗の報道姿勢に驚いた読者はおそらく多いだろう。
質問や抗議の電話がたくさんあったかもしれない。
そのせいか、赤旗は2/10になって次のような言い訳というか解説記事を載せた。

赤旗2016.2.10付 レイアウトは変えた 
この記事は支離滅裂ではないか。

ミサイルは軍事利用で人工衛星は平和目的などというのは噴飯物だ。
現在地球のまわりを回っている人工衛星はほとんどが軍事利用ではないのか。
これから日本が打ち上げる軍事用のスパイ衛星やMD(ミサイル防衛)用の衛星を乗せたロケット発射もミサイル発射と報道していただこう。

国連安保理の批判や決議には異論はないのだが、だからといって「発射されたものを『ロケット』ではなく「ミサイル」と呼ぶ方が事態の本質をより正確に表します」と結ぶ赤旗および共産党の神経は理解できない。
いいかげんにしてくれと言いたい。

発射されたものは「ロケット」なのだ。
敵を攻撃するための爆発物を弾頭に積んでいないのだからミサイルではない。
実際に人工衛星を積んでいて、地球周回軌道に乗せることに成功している(前回も)。
「事実上のミサイル」ではないし、まして「ミサイル」と呼ぶなんて、そんな邪悪なプロパガンダは安倍とそのお仲間たちだけにしてほしい。

「事態の本質」は政府や報道機関が「ミサイル発射」と呼ぶことによって、北朝鮮の脅威を宣伝し、国民の恐怖を煽り、だから安保法制、だから軍事増強、だからPAC3だということ。
赤旗2016.2.8付
日本政府が「過剰な軍事対応を展開」と批判しながら、その見え透いた策動に赤旗・共産党が先頭になって協力してどうするのか。

*3年前と同じで、「事実上のミサイル発射実験」という表現は正しいと思う。
TBSのニュース23のキャスターがこのような言い方をしていた。


◆ キノミクロガネモチ(モチノキ科モチノキ属) ◆

キノミクロガネモチの実 2013.10.6撮影
クロガネモチは街路や公園に赤い実をつける庭木として知られているが、このように黄色い実をつけるクロガネモチもある。珍しいのだろうか、「キノミクロガネモチ」で検索しても見あたらない。「花と蕎麦とリハビリと」というブログで見つけた。

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