2019年6月6日木曜日

ついに「名ー姓」の英語表記は是正されるのか?

赤旗 2019.5.28付
先月28日付の赤旗に右のような囲み記事が載った。

日本人の名前の英語表記については5年前に少しくわしく投稿した(「日本をとりもどそう オリンピックの名前表記」)。

そのときは自民党本部や安倍事務所まで電話して意見を聞いたりして、私もかなり元気だったな。

以後、さまざまな国際スポーツイベントを注意深く見ているのだが、ごくまれに卓球の国際大会で「HIRANO Miu」などと姓ー名の順で表記されているのを見たりしたが、まずほとんどは今までどおり「Miu HIRANO」となっている。
これでは2020年の東京オリンピックでも変わらないのだろうなとあきらめていたところ、この赤旗の記事だ。

5月21日の記者会見で、河野外務大臣は日本人の姓名の英語表記について、記者の質問に次のように答えている。*外務省ホームページから

【読売新聞 梁田記者】大臣はかねてから氏名の表記,英語での表記に関して、日本語の語順どおり苗字・名前、姓名の順でということを主張なさっています。
現在、外務省としての対応もお考えになっていたかと思うんですが、検討状況はどのようになっているでしょうか。
また今日、文科省の柴山文部科学大臣が、閣議後の記者会見の中で、国語審議会の20年前の答申をこれからまた周知し、文科省として姓名の表記を徹底するようにするとご発言なさっていますけれども、それについてどのようにお考えになったでしょうか。

【河野外務大臣】平成12年の国語審議会が、日本人の名前のローマ字表記は「姓-名」の順番にすることが望ましいという答申を出しておりますので、外務省としても令和という新しい時代にもなりましたし、東京オリンピックも控えております。
またラグビーのワールドカップですとか、即位の礼、G20、TICAD、大きな国際会議も控えておりますので、外務省としては、各国の主要な国際の報道機関に対して、日本語の姓名を習近平(しゅう・きんぺい)主席がXi Jinpingとか、文在寅(ムン・ジェイン)大統領がMoon Jae-inというふうに表記されている外国の報道機関が多いわけですから、安倍晋三も同様にAbe Shinzoと表記をしていただくようなものが望ましいと思っておりますので、私から国際報道機関にそういう要請を出したいというふうに思っております。
国内のメディアの中にも英語のメディアを持っているところがあると思いますが、是非、そうしたことをご配慮いただきたいと思っております。

河野太郎ってやつは、大して能力もないくせにえらぶっていて嫌なやつだ、ぐらいにしか思っていなかったので、この答弁を読んで、ちょっと見直してしまった。
それも、記者の質問によれば、「かねてから姓ー名の順で」と主張していたという。
えらい!

本来は2000年に文科省が国語審議会の答申という形ですでに英語表記は「姓ー名」の順でと言っているのだから、文部大臣がリーダーシップを取って改革を進めるべきなのだ。
私はその答申に100%同意しているし、とても説得力のある中身だから、なぜこれがいつまでたっても日本社会に浸透しないのだろうかと訝しんでいた。

アメリカの属国としての日本、属国であることを自ら望んでいるような日本、首相自身がSinzou Abe と呼ばれ書かれることに喜びを感じている(?)日本。

明治以来、福沢諭吉の「脱亜入欧」のまま突っ走っている日本。
その福沢諭吉を1万円札の絵柄として恥じない日本。

それに対して日ごろ蔑視している韓国や中国などアジアの人々が当たり前のように誇りを持って自国通りの英語表記を貫いている。

「名ー姓」の英語表記に一般の日本人が異を唱えないことは、それこそ属国日本の証拠みたいなものだが、たとえば靖国派といわれる人たち、日本会議に名を連ねているような人たち、そして愛国心あふれる右翼の人たちはなぜ黙っているのか。

とくに「日本をとりもどそう」などとことあるごとに叫んでいる安倍晋三がこの件をどう考えているのか。

まあ彼については「馬鹿につける薬はない」とついに前回書いてしまって、今もまずかったかなと思ったりもしているのだが、彼の思考回路については正直なところちょっと不気味なものを感じる。

とにかく文科省と外務省が安倍に忖度などせず力を合わせて日本をとりもどしてほしい。
東京オリンピックではぜひ「HIRANO Miu」の表記が見たい。

*東京オリンピックはやめればいいのにと思ってはいるのだが。

 五島列島シリーズ⑦  ◆ ニワゼキショウ(アヤメ科ニワゼキショウ属)◆

ニワゼキショウ 2018.5.5撮影 福江島鐙瀬溶岩海岸
日本中どこでも草地や芝生に見られると思う。アヤメ科というのは意外な感がある。

2 件のコメント:

  1. 柴山昌彦 文部科学大臣は5月の記者会見で日本式の姓―名順の表記について平成12年の国語審議会の答申をふまえ対応を強化する考えを示し、政府を含め関係機関、報道機関に要請あるいは通知を行うと言っています。
    自民党衆議院議員 むたい俊介氏はWebでは 日本人の姓と名がひっくり返って表記されるのに我慢ができないと書いており、来年のオリンピックでは姓―名の順表記を何とかしたい、と述べています。この考え方は自民党全体の考え方なのでしょうか。たとえ選手表示のボードに姓―名の順で記載したとしても多くの選手は観衆からサインを求められる時に、今までの習慣で名―姓の英語表記のかっこいいサインをするでしょう。この状態を日本人なのにと我慢できないと思うのでしょうか、サインは逆でも良いと思うなら、思考に矛盾が多すぎます。
    ところで平成12年の国語審議会の答申を読んでみましたが、答申では強制する話ではないと述べていますし、国語審議会の話であって、クレジットカードや
    外国圏での署名などへの影響などアルファベット氏名表記の社会問題を議論しているわけではありません。審議会では英語教育現場での扱いについて、強制ではないが、国語の観点からの表記をどう指導するかの議論であり、姓をキャピタル英字で表記など、確かに正しいけどあまり標準化していないし、英米商習慣から言えばほとんど使われない、しかも多くの英米人は知らないことを学者らしく議論しているように思われます、将来さらに国際化が進みます、何十万人の学生がアメリカ、ヨーロッパへ留学するでしょうその時姓―名順で英語表記をし、サインも姓―名順で覚えるのでしょうか、サインは一生ものです、容易には変えられません。さらに日本からの何百万人のビジネスマンは自分で飛行機の予約を取り、レンタカーを契約して、ホテルにチェックインします、事故でも会えば警察の調書にもサインします。ビジネス相手には覚書や契約の署名も非常に多いです。このように日本と違って名前記載とサインの頻度が多い状態に置かれる中で、日本の文化だからとFamily Name とGiven Nameを混同しないよう外国のしきたりに合わせないといけません。この英語圏の習慣を教えない限り、将来子供たちが外国の現場で直面することと日本の教育で教わったことの差に戸惑うでしょう。

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  2. 中国人や韓国人が自分の姓名をローマ字(or英字)で表記するとき、自国通りに「姓-名」で書くことができるのは、その表記方法が世界で認知されているということも大きいのでしょうね。
    日本も同じように認知されるように努力が必要だと思います。
    パスポートのローマ字表記は「姓-名」になっていますね。
    世界の人々は、名前の表記には、国によっていくつかの習慣というか、違いがあるということを認識すべきだと思います。
    そのためにはオリンピックなどのスポーツにおける役割りはとても大きいと思うし、期待もしています。

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