秘密保護法案もしかり。
11/22の衆院委で採決かという時期になって、ようやく反対の声は広がり、あの政府広報機関たるNHKでさえ11/21の日比谷野外音楽堂大集会を報じざるを得なくなった。
秘密保護法案 広がる反対・懸念
赤旗2013.11.20付から |
この法案も、つまるところアメリカの要請であり、日米同盟絶対、アメリカ追随、アメリカいいなりの売国的安倍政権の正体が透けて見える。
この点に関しては、約1カ月前の赤旗日曜版に載った岩上安身という人の意見が印象に残る。
――ここから転載(赤旗日曜版2013.10.27付)
米国にはダダ漏れなのに
アメリカですよ。CIA(米中央情報局)の要員であっても、日本に来るとき、横田や厚木の米軍墓地経由で入国すれば何のチェックも受けません。
秘密保護法案の第9条にはこう書かれています。「必要があると認めたときは、外国の政府または国際機関に…特定秘密を提供することができる」
日本政府が「外国」と「秘密」を共有するといえば、ほとんどアメリカのことです。この法案が成立すれば、国民には何が「秘密」かさえ明らかにしない「特定秘密」という巨大なブラックボックスができる一方、アメリカには軍事情報、行政情報をダダもれにすることが制度化されるのです。
日本の国益を損なう情報は提供しないと説明しますが、すべて秘密で何十年たっても公表しないなら、永遠に検証は不可能です。
原発事故のとき、文部科学省の放射能影響予測システム「スピーディ」が、福島県民には提供されていないのに、米軍には提供されていました。
主権者国民には秘密にして、外国の軍隊にだけ情報提供したというのは許しがたい。秘密保護法というのは、これが全面的に制度化されることなのです。
結局、この法案はアメリカが戦争を続けていくために、日本が「協力」というより隷属し、軍事一体化を推し進めるための一連の戦略のひとつ。この米国隷属の危険性については、私とIWJはずっと警告し続けてきました。
政府は、法案に「知る権利」「報道の自由」に「配慮する」という文言を入れ、取材行為は「いちじるしく不当でなければ正当業務」として「修正」した、といいます。
しかし、そもそも報道の自由は、憲法に書かれた基本的人権から来る権利です。憲法が秘密保護法によって制限されること自体がおかしい。「配慮」や「不当」という言葉には、恣意(しい)的な判断の幅が残されています。
法案が通れば、取材側は、「ここまでなら許されるか」と、当局の顔色ばかり見て、忖度(そんたく)する。今もそういう傾向なのに、ますますひどくなるでしょう。
市民ジャーナリズムから見れば、報道に関し「業務」という言葉が2回出てくるのが、気になります。「業務」で「対価」を得るプロだけが報道なのか。インターネット時代となり、市民もいろんなメディアで発信する時代となったのに、記者クラブに座っている者だけが、「報道」だといわんばかりです。出版、言論の自由は、憲法ではすべての個人に保障されているはずです。秘密保護法はここを制限しかねない。
法案が通れば、施行日に41万件が「特定秘密」に指定されるといいます。これでは政府部内でも自分の分野以外は分からない。米軍のみが全ての情報を扱えることになる。
事態は非常に切迫しています。私は共産党とは意見が違うところもありますが、この間題で、アメリカとの軍事一体化を追及している点などは評価しています。従来の枠を超えた共闘で、この法案をストップさせたい。
転載ここまで――
アメリカがみずからの世界戦略のために日本を利用するには、アメリカのもつ秘密情報を日本と共有することも必要になる。
日本が秘密を守ってくれなければ困る。
あのスノーデンのようなやつが現れてはたいへんというわけだ。
スノーデンは文字通り命をかけて秘密を暴露した。
世界中がスノーデンのおかげでアメリカの横暴、人権侵害を知り、怒っている。
ブラジルのルセフやドイツのメルケルはオバマに抗議した。
日本はわざわざ盗聴するまでもなく情報をアメリカ様に差し出していると思っていたのだが、それでもアメリカは日本政府を盗聴していた。
安倍は抗議すらしない。
そして、秘密保護法でアメリカの歓心を買おうとする。
本当にどこまでも情けなく、恥ずかしく、腹立たしい安倍ではある。
秘密保護法案の危険性については語りつくされていると思うが、11/21の日比谷大集会における志位委員長のあいさつを転載する。
――ここから転載(11/21「ストップ!『秘密保護法』大集会」での志位委員長あいさつ)
矛先は、公務員だけではなく、すべての国民に向けられている
みなさん、こんばんは。この希代の悪法を必ず廃案に追い込む決意を込めて熱い連帯のごあいさつを送ります。(拍手)
「秘密保護法案」の仕組みは、政府が持つ膨大な情報の中から、政府が「特定秘密」を指定し、「秘密を漏らす人」「秘密を知ろうとした人」などを厳罰にするというものです。私が訴えたいのは、その矛先が公務員だけでなく、すべての国民に向けられていることです。
何が秘密かも秘密―自由な活動を圧殺する暗黒社会を許すな
第一に、何が秘密かも秘密です。“原発事故が心配だ”と、写真を撮ってブログにのせた。“米軍基地被害が深刻だ”と写真を撮ってブログにのせた。ある日突然、警察がやってきて逮捕になりかねません。国民のあらゆる自由な活動が圧殺されます。このような恐ろしい暗黒社会は、絶対に許すわけにいきません。(「そうだ」の声、拍手)
「情報公開しろ」の一言で犯罪―新しい治安維持法そのもの
第二に、「秘密を漏らす人」「秘密を知ろうとした人」だけでなく、「共謀」した人、「教唆」―そそのかした人、「扇動」―あおった人も処罰の対象とされます。ある集会で「情報を公開しろ」とマイクで訴えたら、その一言が犯罪とされかねません。これでは新しい治安維持法そのものではありませんか。(拍手)
何を裁かれているかわからないまま重罪に
第三に、「秘密保護法」違反で逮捕されたらどうなるでしょうか。裁判の過程でも「特定秘密」は開示されません。弁護士はどう弁護したらいいかわかりません。ひとたび「被告人」とされたら、自らを防護する手段が存在しない。何によって裁かれているかもわからないまま、重罪にされます。このような暗黒裁判を、断じて許してはなりません。(「そうだ」の声、拍手)
「海外で戦争をする国」へ――国民の目と耳と口をふさぐ
政府は、「安全保障のためなら、秘密にして当たり前」といわんばかりです。しかし、安全保障にかかわる問題こそ、可能な限り、最大限、国民に明らかにされなければならないのではないでしょうか(拍手)。それを国民に隠し、ウソの情報で欺いた結果が、あの侵略戦争の誤りにつながった。この歴史の教訓に学ぶべきではないでしょうか。(「そうだ」の声、拍手)
「米軍とともに海外で戦争をする国」をつくる、そのために国民の目と耳と口をふさぎ、情報を統制し、世論を誘導する。いつか来た道の再現を許すな。この声をつきつけようではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)
「修正」ではなく廃案に――この声で安倍政権を包囲し、悪法を阻止しよう
政府・与党が一番恐れているものは何でしょうか。国民の世論ですよ。日本弁護士連合会、日本ペンクラブ、テレビのキャスター、出版人、演劇人、憲法・メディア法・歴史学者、外国特派員協会、国際ペンクラブなどなど、これまでにない広範な人々が反対の声をあげ立ち上がっています。
この世論の広がりを恐れ、政府・与党は、一部、自民党の補完勢力である「野党」を抱き込んだ「修正」で強行をはかろうとしていますが、「修正」は法案の本質を少しも変えるものではありません。「修正」で強行など断じて許せません。(「そうだ」の声、拍手)
日本国憲法の国民主権、基本的人権、平和主義に反する違憲立法―「秘密保護法案」は「修正」ではなく廃案に(「そうだ」の声、拍手)―この声で安倍政権を包囲し、この希代の悪法を何としても阻止しようではありませんか。ともに頑張りましょう。(「そうだ」「がんばろう」の声、歓声と拍手)
転載ここまで――
右側のマンガは⑥まで続いている。
日本平和員会のホームページ(リンクはpdf)で閲覧できる。
◆ キンラン(ラン科キンラン属) ◆
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