汚染水がだだ漏れの中で、「状況はコントロールされている」。
港湾の防波堤は先が開いていて、港湾内の海水は1日に半分が外海と入れ替わっているというのに、「影響は港湾内で完全にブロックされている」。
多くの国民が健康の将来不安におびえているのに、「将来も健康に問題はないと約束する」。
安倍は神様か。
いくらオリンピックを東京に招致したいといっても、ここまで自信たっぷりにウソが言えるものだろうか。
厚顔無恥という言葉がこれほど似つかわしい事例はめずらしいのではないか。
10/22の衆院予算委員会で共産党の笠井議員が原発汚染水問題を取り上げていた。
その論戦の記事を翌日の赤旗で読んでいて、浪江町議会の意見書を知った。
赤旗2013.10.23付 衆院予算委で笠井議員が使ったフリップ |
――ここから転載
「非常事態」となっている福島第一原子力発電所の汚染水問題について
国が全面的に責任を持ち政府直轄で解決することを求める意見書
今、福島第一原子力発電所敷地内では毎日1000トンもの地下水が流れ込み、一日推計300トンの汚染水が海洋に流出するという深刻な事態になっている。これまで基準値内と発表していたトリチウム(3重水素)が観測用井戸から採取した水から、基準値を超える高濃度汚染水が検出されていることは重大である。このような事態の中で県内漁業の試験操業の延期を余儀なくされ、町民のみならず多くの県民、国民が原発事故の影響を不安に思っている。ところが安倍総理は国際オリンピック委員会(IOC)総会のプレゼンテーションで「状況はコントロールされている」「影響は港湾内で完全にブロックされている」「将来も健康に問題はないと約束する」「必ず責任を完全に果たす」などと述べた。
しかし、安倍総理の発言は事実に反する重大な問題があると考える。
一つは、現実には地上タンクからは、大量の高濃度汚染水が漏れ、地下水を汚染し、湾内に流出し、汚染水が防波堤の開口から外海へ流出していることは誰の目にも明らかである。したがって「コントロール」「完全にブロック」などされていないということ。
二つは、原発避難は「健康に問題はない」どころか、原発事故から2年半が過ぎた今でも「震災関連死」は浪江町だけでも290名を超え、県内では1,459名になり原発事故関連死はいまも増え続けている。また放射線被ばくによる健康被害は被災町民のみならず県民、国民の大きな不安となっている。
我々被災者が先の見えない避難生活に息苦しい日々を送っていることを「知らない」のなら、「現場の声」を真摯に聞くべきである。復興が遅々として進まない現状を見るとき、福島をあまりにも軽視する政府、東電に憤りを禁じ得ないと同時に、安倍首相の無責任な発言に強く抗議するものである。
よって、政府は汚染水対策を国際公約した以上、東電任せにすることなく「非常事態」という認識を持ち、事故収束宣言を撤回し、政府が全責任を持ち、解決するよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成25年9月20日
福島県双葉郡浪江町議会
(提出先)衆議院議長 伊吹 文明 様
転載ここまで――
簡潔で的を射た意見書だ
福島の多くの自治体が同様の意見書や決議を採択しているのだろうと検索してみたが、見当たらなかった。
どういうわけだろうか。
◆ オダマキ(キンポウゲ科オダマキ属) ◆
オダマキ 2013.5.27撮影 |
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