2021年7月17日土曜日

共産党「都議選 快挙3連勝」に違和感 その他いろいろ

赤旗日曜版 2021.7.11付
遅ればせながら、7月4日投開票の東京都議選について書いておきたい。

「3連勝」に違和感

赤旗の日刊紙、日曜版とも「3連勝」が強調されている。
5日に行われた志位委員長の新宿での街頭演説では、「(3連勝は)半世紀ぶりの歴史的快挙」とまで言っている。
地域の共産党ニュースから

私の地区共産党のビラには右のような表が載っていた。
*過去20年とあるが、過去40年の経過になっている。
2013年は8議席から17議席へ大躍進し、私も胸が躍った。
前回の2017年は小池百合子の都民ファースト結成により大混乱になって、共産党はそのあおりを食らってかなりの議席減になると思っていたところ、2議席増という驚くような快挙を成し遂げた。
そして今回の1議席増で3連勝と言っているわけだが、大きな違和感を覚えざるをえない。

というのも、表にあるように、2017年の18議席は「現有議席」であって、本当は先にも述べたように2議席増の19議席なのだ。
つまり、今回の獲得議席は前回と同数であって、これが勝利といえるのかどうか。

現有議席が1減の18になった理由

本題からずれるが、なぜ2017年に獲得した19議席が1減になったのか、その理由に心あたりがない(すっかり忘れている)ので調べて見た。
赤旗や共産党のHPからはわからず、東京の共産党東京都委員会にメールで問い合わせても返事がない(触れたくない?)。
どうしようかと思っていたところ、ふと思い立って私がストックしている赤旗記事の切り抜きを見返したら、何のことはない、ちゃんと保存してあった。
赤旗 2017.11.16付

成人した子どもの不祥事の責任を取って親が何も都議を辞職することもないだろうにとも思うが、まあそこが共産党らしいといえばそうなのかもしれない。

都議本人の不祥事でないことがわかってホッとしたが、どちらにしても前回の獲得議席が19であったことは動かしようがない事実だ。

そんなことなら、仮にさらに3人ぐらい不祥事や病気等で辞職していたのなら、現有15から19に大躍進したとでもいうのだろうか。

ちなみに辞職した井樋(いび)匡利の選挙区北多摩第3では、今回共産党候補は次点(354票差)で落選している。

事前の予想

今回は前回の都民ファーストのような共産党にとって逆風になるような要素も見当たらず、逆に、この4年間で存在感をまったく示せなかった都民ファーストの45議席(改選時)の多くが自民党と共産党に流れるのではないかという見通しで、共産党は24議席ぐらいを獲得して、まさに「快挙3連勝」という予想だった。

この予想は別に私だけのものではなく、大方の予想もそうだったのではないか。

例えば6月27日のYahoo!ニュースの予測は下表のようで、都民ファは33議席減の12議席だ。
Yahooニュース!から
6月18日のFACTA ONLINEというWEBでは下記のような見出しが付いている。

「都議選」ズバリ当落!全予想/「都民ファ」8議席に激減/「自・公」過半数75議席/「公明」危うし/「共産」に勢い

共産党都議団が都民のために力を尽くし、目に見える実績を上げてきたことは誰も否定することができず、それをいいことに、共産党を油断させるために自公、都民ファらは「今回は共産党は大丈夫」論を振りまいてきた。
特に公明党は「共産候補はトップを走る」「抜け出た」などと連日公明新聞に書き立てたらしい。

そんなこともあってか、6月19日の赤旗では「共産党候補当落線上の大接戦」とか「現有議席の確保にかなりの距離がある」などと書いてあり、おいおいホントかよと心配になってくる。

まあ選挙だから、自党のことを「大丈夫」などと言っていたら戦いにはならないだろう。

私自身は遠くの広島から見ていて共産党大丈夫論に賛同していた。
都民ファの壊滅は決定的だし、共産党の実績は自まんできるものだし、なにより「東京オリンピックは中止」と堂々と訴え続けてきたのは共産党だけだったからだ(立民とネットも選挙戦では中止・延期を訴える)。

NHK開票速報での共産vs公明

NHK開票速報 午後10時30分
国政選挙ではないので、開票速報はNHKのみがしていた。
見ていておもしろかったのは共産党と公明党の対決だった。
10時30分には公明の当確が3に対して、共産が6!

共産党が公明党の2倍という図はめったにお目にかかることがなく(1997年都議選であったかも)、なかなか気分のいいものだ。
NHK開票速報 午後10時37分
10時37分に公明4に対して共産10でついに共産が公明の2倍を超えた!

などと喜んでいたのだが、10時57分には両者とも12で並んでしまい、11時1分についに公明が13、共産が12と追い越されてしまった。
共産リードの快感はわずか30分ばかりで終わった。
やはり宗教(創価学会)の信仰心には勝てないのか。
*時刻はNHK+で確認。

なぜ予想はくつがえったのか――恐るべし「女帝」

日経 7.4付
都民ファ壊滅、自民圧勝、共産党躍進等のもっぱらな予想はみごとにくつがえされた。
その決定的な理由は小池百合子だった。

自民党と小池百合子の裏取引など詳しいことはよく分からないのだが、最初、小池はどの党も応援しないなどと二階自民党幹事長と約束していたとか。

その約束を守るために入院したという話もあったりして。

都民ファ壊滅という予想もそんなとこから出てきたのだろう。

荒木ちはる氏(右)の応援入りした小池百合子都知事
Yahooニュースから
それが何を思ったが、小池は投票日前日の7月3日になって突如都民ファの応援に入った。
応援といっても、いくつかの選挙事務所を訪れ激励をしたぐらいのことなのだが、これをマスコミが大々的に取り上げ、ニュースの動画として都内くまなく流された。

前回都民ファに投票した多くの都民が、何の魅力もなくなってしまった都民ファに愛想を尽かし、今回はしょうがないからまた自民に入れるか、いや、共産党か立民でもいいかななんて思っていたところ、この小池の登場でまた都民ファに戻ってしまった。

恐るべし「女帝」というべきか、恐るべし「都民の無知」というべきか。
いいかげん「女帝」の正体をしっかり見ろよなと言いたい。

公明・山口代表「全勝は奇跡」と本音

公明党は現有議席24、立候補者24、当選者24、つまり全勝だ。
はなから前進とか躍進とかはめざしていないわけで、全勝して現状維持。
それでも山口代表は奇跡だと大喜びしている。

その気持ちはとてもよく分かる。

公明党は国政で長年自民党と連立を組んで、自公政権が定着しているにもかかわらず、前回の都議選では盟友自民党を裏切って都民ファーストと手を結んだ。
小池百合子が自民党をやっつけるということで、このままでは公明党まで巻き添えを食らいそうだったからだ。

今回は都民ファが壊滅しそうなので、そのあおりを避けるために今度は都民ファを裏切ってまた自民と復縁した。

このような政党が国民・都民の信頼を得ることができようか。
山口自身がそのことはよく理解しているので、今回は現状維持もかなり難しそうだと覚悟していたところ、予想に反して全勝した(最下位当選が6人)。

思わず「奇跡だ」と漏らした。

あ~あ、日蓮大聖人も草葉の陰で泣いているのではないか。

共産トップ当選が4人も

共産候補のトップ当選が4選挙区あった。
前回(2017年)も前々回(2013年)もトップ当選はゼロ。
さらにさかのぼって調べて見たが、2005年に、文京区で1つのみトップ当選がある。

1997年に共産党が26議席を獲得したとき(共産党都議選最高の嶺?)に、トップ当選が6つあったが、それ以来のことだろう。

特に新宿区と大田区では立憲民主との共闘なしでのトップ当選だ。

都議選の選挙区42に対して、衆議院の小選挙区は都内に25ある。
単純に比較できないが、衆議院選挙の小選挙区での当選が視野に入ってきたと思いたいのだが・・・。

それにしても公明党のトップ当選は10人で、やはり恐るべし信仰心。

野党の共闘が奏功

今回は立憲民主党が誕生して初の都議選だった。
安保法制の戦い以来培ってきた市民と野党の共闘が発展し、この都議選でも大きな成果を出した。

共産党に一本化した11選挙区では5選挙区で当選。
立民や生活者ネット、無所属候補で一本化した10選挙区では8選挙区で当選した。

  ▶共産党候補が当選
    文京区(定数2)――1位(福手裕子 新)
    豊島区(3)  ――2位(米倉春奈 現)
    北区(3)   ――2位(曽根肇 現)
    日野市(2)  ――2位(清水登志子 新)
    北多摩4区(2)――1位(原紀子 現)

  ▶立民などの候補が当選
    渋谷区(定数2)――1位(立民新)
    中野区(3)  ――1位(立民現)
    立川市(2)  ――1位(立民元)
    武蔵野市(1) ――(立民新)
    三鷹市(2)  ――1位(立民現)
    小金井市(1) ――(無所属新)
    小平市(2)  ――無投票(立民新)
    北多摩2区(2)――1位(ネット新)

共闘が成立していなかったら、13のうち半分以上落選したのではないか。

さらに西東京市と北多摩3で共産と立民がバーターで一本化していれば、それぞれ当選していたはずだ。
惜しいことをした。

今秋には必ずある総選挙でこの共闘がどのような結果を出してくれるか楽しみだ。

女性議員は共産党が第1党

ジェンダーギャップ指数世界第120位(156カ国中)の日本。
G7の中では圧倒的な最下位だ。
医療、教育、経済、政治の4分野で、政治の147位が足を引っ張っている。

共産党が都議会の中で第2党をしめた1997年を見てみると、定数127の中で女性は13人。
わずか10.2%に過ぎない。
このとき女性13人中9人は共産党の議員であって、圧倒的に共産党が目立ってはいたのだが、それでも共産党の中で女性議員がしめる割合は34.6%と半数にはほど遠い。

わずか20数年前なのだが、かほどに日本の政治における女性参加は遅れていた。
高橋亮平氏の表を参考にして筆者が作成
以後、2013年以後の都議会に限って女性率の推移を見てみると、19.7%→28.3%→32.3%と少しずつ上がっては来ている。
しかしながら、党派別に見てみると、長い間政権与党でい続けている自公の歩みののろさには今さらながらに情けない限りだ。
やる気があるのかと言いたい。
創価学会婦人部よ、この状況にいつまで甘んじているのか!

ここでも圧倒的に共産党の進歩がきわだっていて、今回19人の議員のうち14人が女性というすさまじさで、女性議員は実数で共産党が第1党だ。
誇らしくもあるが、逆に男よしっかりせんかい! と叱咤したくもなる。

そろそろ終わりにしたい。

冒頭の写真では、見出しが「五輪に」で切れている。
「五輪に審判」という縦の見出しだ。

つまり、オリンピックを中止しろと訴え続けてきた共産党と立憲民主党が合わせて現有26議席から34議席に伸びたのだから、「夏の五輪はやめよ」という都民の審判が下ったというわけ。

まあ今回の選挙結果の解釈はいろいろあるだろうが、「国民の命をギャンブルにかけるな」という共産党の主張はまったく正しいと思う。
何が何でもオリンピック開催という狂気に似た今の政権のあり方と、それに異を唱えない大手マスコミのありようは、確かにあの無謀な戦争に突き進んでいった時代を彷彿とさせるものがある。


◆ カキドオシ(シソ科カキドオシ属)◆

カキドオシ 2015.4.12撮影
「垣通し」と書く。垣根を突き抜けるようにして勢いよく伸びてくるようすからついた名だが、この写真は前回のムラサキサギゴケと同じ河原に生えていて、勢いよく伸びるというより、ムラサキサギゴケと同じように、コケのように広がって生えている感じだ。茎の断面が正方形で、そこを見ればすぐにカキドオシだとわかる。また、唇弁花というシソ科の花の特徴がはっきりわかる。

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