2018年2月9日金曜日

名護市長選 公明・創価学会に仏罰を

沖縄・名護市長選は、告示前から大接戦・大激戦といわれ、なぜそうなるのか? と不可解に思っていたが、投票結果はますます不可解なものとなった。
沖縄タイムス 落選の報にうつむき、目頭を押さえる稲嶺進さん
(前列中央)名護市大中の選挙事務所
当選 渡具知武豊 20389票
   稲嶺進   16931票

3458票差で稲嶺が負けた。

4年前の市長選では、稲嶺が新基地容認の対立候補に4155票差で再選し、赤旗は“市民・県民の歴史的勝利”、沖縄タイムスは国の露骨な圧力をはね返して勝ち取った歴史的な大勝”、琉球新報は”誇り高い歴史的審判”とそれぞれ社説に書いた。

今回はその真反対の結果となった。
大接戦・大激戦といわれることさえ不可解なことなのに、3458票もの大差をつけられて負けた!

いったいどういうことだろう。
名護市民は何を考えているのだろう。

そんなに基地再編交付金がほしいのだろうか。
人間としての誇りを捨ててまでも(言い過ぎだとはわかっていても言いたい)。

しかし、沖縄タイムス、共同通信、琉球新報共同の出口調査では、最も重視した政策は、「辺野古移設」が50.1%と最も多い(辺野古隠しは奏功していない!)。
さらに、普天間飛行場の辺野古移設に「反対」が49.4%、「どちらかといえば反対」が15.2%で合計64.6%であり、「賛成」が13.3%、「どちらかといえば賛成」が11.7%で合計25.0%だった。
つまり、圧倒的多数は新基地反対なのだ。

なのになぜ?
不可解だ。

沖縄タイムスと琉球新報の記事をWEBで追ってみた。
「市民の辺野古疲れ」「渡具知の争点隠し(基地)」「町の停滞(渡具知)」「自・公総力挙げての渡具知支援」…

どれもわかるようでわからない。
名護市民、特に新基地に近い住民などの思いはとても複雑なものがあるのだろう。
沖縄タイムス バンザイで喜ぶ、渡具知さんを支持する
久辺三区の会の市民名護市辺野古の選挙事務所
2月5日の沖縄タイムスには次のような記事が載っている。

久辺三区の会壮年部長の○○○○さん(56)は「8年間、街の活性化は進まなかった。新市長には基地の予算を活用した振興を期待したい」とうれし涙を流した。
建設業の○○さんは稲嶺市政の8年間について「辺野古の基地建設に反対と言うばかりで、人が減り街が暗くなった」と振り返る。
「国が進める基地建設に反対しても止められない」と振興を条件に基地を受け入れようと考え、再編交付金を「受け取れるのであれば受け取る」と訴えた渡具知さんを支援した。

*伏せ字は筆者(太陽)による。

久辺三区とは、新基地建設地に近い3つの地区だが、その壮年部長が「新市長には基地の予算を活用した振興を期待したい」とうれし涙を流したとある。
あけすけだ。

とても悲しい。

不可解だらけの選挙だったが、一つだけはっきりしていることがある。
それは公明・創価学会の動きだ。

前回の選挙では、公明・創価学会は自主投票だった。
沖縄県の公明党は普天間基地の辺野古移設に反対している。
おそらく前回の選挙では、公明・創価学会票はほとんど稲嶺に入ったであろう。

今回の選挙では、公明・創価学会は渡具知支持に回った。
渡具知陣営が徹底して普天間の辺野古移設問題を争点から隠すという条件だったのだろうか。
自民党からは辺野古の「へ」の字も触れてはいけないという厳しいお達しが出ていて、事実渡具知陣営はそうした。

しかし、隠すといったってあんな大きなもの隠しようがない、というのは志位委員長の弁だが、それでも沖縄県の公明党は自民に屈服・迎合したのだ。

公明・創価学会と並列で書くのは面倒くさい。
要するに創価学会なのだ。
公明党とは創価学会の政治部に過ぎない。
創価学会を守ることが(かつては池田大作を守ることと言われていたが)公明党の第一の存在価値なのだ。
異体同心、不二の関係だ。

創価学会は宗教団体であり、選挙で公明党のために活動するのは彼らにしてみれば宗教活動だ。
政治的立場、庶民への影響、公約などはどうでもいい。
ひたすら題目をあげ強い信仰心で選挙戦を戦っている。
全国から手弁当で応援に駆け付け、投票日までに有権者を投票所まで送迎する。
創価学会の常套手段だ。
有権者数の44.4%が期日前投票をし、投票日の投票数よりも多かった(投票総数の57.7%が期日前投票)という異常さも創価学会の活動が最大の要因だと思っている。
それが功徳を積むことであり、人間革命(おのれの幸せ)につながり、ひいては世界中が平和になると信じ切っている。

どんな政治団体もこの創価学会の信仰に裏打ちされた選挙活動に勝つことはできない。

いくつものメディアが公明党・創価学会の影響に触れているが、ここでは私の地元である中国新聞からひとつ紹介する。
記事の見出しは「公明フル回転 組織徹底」とあり、その中から3分の1程度の記事を抽出し、レイアウトは変えた。

中国新聞 2018.2.6付 記事の一部分
今回の選挙において、公明・創価学会票が決定的な役割を果たしたことは、国政選挙の名護市における政党別の得票数を示す次の図からもわかる。
琉球新報 2018.1.31付
公明党の国政選挙における得票数は4000前後、昨年の衆院選では6000近くある。
この数は、前回の名護市長選における稲嶺の4155票差での勝利、今回の3458票差での敗退にほぼ符号するのではないか。
いわゆるキャスティングボートの役割を公明・創価学会がはたした。

と、ここまで公明・創価学会の批判をしてきたが、ひとり一人の創価学会員はまじめで純粋な信仰をしている方が多いと思う。
それが利用されていることが腹立たしい。

利用されない創価学会員も当然いて、たとえば投票日の赤旗に次のような創価学会員からの手紙が掲載された。
赤旗2018.2.4付
今回の投稿名は「公明・創価学会に仏罰を」としたが、この表現は佐高信が使っているもので、そこのところよろしく。


 佐渡ドンデン山シリーズ⑥  ◆ ノコンギク(キク科シオン属)◆

ノコンギクとツマグロヒョウモン 2017.9.30撮影
ドンデン山山頂からドンデン池までやってきた。当然湿った場所なので、植物の生育はとても旺盛だ。ノコンギクの蜜を吸いに来たチョウはツマグロヒョウモンだと思うが自信はない。

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