ホロコースト記念碑(ベルリン) |
Wikipediaには次のようにある。
2005年11月1日、国連総会はナチス・ドイツ政権により、600万人以上のユダヤ人、20万人のロマ人、25万人の身体及び精神障害者、1万5千の同性愛者が迫害され大量に殺害されたホロコーストを確認し、憎悪、敵対感情、人種差別、偏見がもつ危険性を永遠に人々に警告することを目的とした国際連合総会決議60/7を採択した。
1月27日はアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所がソ連軍によって解放された1945年1月27日を基準としている。
「ホロコースト犠牲者を想起する国際デー」ともいう。
つまり、あのホロコーストを決して忘れまいと世界中で毎年確認する日だ。
この日の前後、世界各地で記念行事が行われている。
国連ではこの日、次のような式典が行われた。
赤旗 2022.1.29付 |
「無知は無関心と歩調を合わせて不寛容へと進んでいく」
「すべての社会が反ユダヤ主義と徹底的にたたかう行動を取らねばならない」
と呼びかけ、シャヒド議長は
「皆が歴史を記憶し、語り継がねばならない」
「人類が経験した最悪の時期を振り返り、二度と繰り返さないと毎年誓うことが、ホロコーストの否定のいかなる現れにも立ち向かうことになる」
と指摘した。
またこれに先立つ24日、国連総会において次のような決議が行われている。
そのために、各国の将来世代にホロコーストを教える教育プログラムを発展させることを勧告している。
当事国であるドイツとイスラエルの両外相が、「われわれにはホロコーストを記憶し学び、修正主義とたたかう義務がある」と決議採択に歓迎の共同声明を出したことに感銘する。
なんと日本と真逆の光景だろう。
日本では、靖国派(日本会議や維新の会など)が切り込み部隊になって、政府自身がいわゆる修正主義の旗を振り、教科書から南京大虐殺、従軍慰安婦や強制連行の歴史を抹殺しようとしている。
ヨーロッパでは、欧州議会が記念行事を行い、ホロコースト生存者が証言を行った。
ホロコースト加害国のドイツでは、ユダヤ人団体が主催する記念行事でドイツのベーアボック外相がオンラインで演説した。
赤旗 2022.1.26付 |
それにしても、中国が主催する南京大虐殺の記念行事に日本の外相が出席し、「数十万人の中国人犠牲者を決して忘れてはならない。彼らを記憶することは道徳的な義務だ」と演説することはあるのだろうか。
イタリアでは
アンネ密告者を特定することがどれほどの意義のあるものかわからないが、そのために最近まで国際チームが6年間にわたって調査を続けていたことにちょっとした驚きを感じてしまう。
このように、国際ホロコースト記念日前後では、毎年欧米を中心にさまざまな公的イベント(私的なものもたくさんあるだろう)が行われているわけだが、その内容は、犠牲者の追悼とともに、その事実を忘れない、語り継ぐ、繰り返さないという誓いの場になっている。
さらに、ホロコーストはなかったというナチズム賛美の極右的潮流とは断固としてたたかうという決意も込められている。
では日本はどうなのか。
次回でとりあげよう。
◆ オオキンケイギク(キク科ハルシャギク属) ◆
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