2021年7月17日土曜日
2021年7月3日土曜日
日本国憲法の誕生 ㉒日本国憲法を日本国民の自由な意思で産み出すための普通選挙<1>
1946年3月6日、各新聞を通じて政府から憲法改正草案要綱が発表されたわけだが、もちろんこれで日本国憲法が誕生したわけではない。
憲法改正草案要綱の憲法前文冒頭は次のようになっている。
日本国民ハ、国会ニ於ケル正当ニ選挙セラレタル代表者ヲ通ジテ行動シ、我等自身及子孫ノ為ニ諸国民トノ平和的協力ノ成果及此ノ国全土ニ及ブ自由ノ福祉ヲ確保シ、且政府ノ行為ニ依リ再ビ戦争ノ惨禍ノ発生スルガ如キコトナカラシメンコトヲ決意ス。乃チ茲ニ国民至高意思ヲ宣言シ、国政ヲ以テ其ノ権威ハ之ヲ国民ニ承ケ、其ノ権力ハ国民ノ代表者之ヲ行使シ、其ノ利益ハ国民之ヲ享有スベキ崇高ナル信託ナリトスル基本的原理ニ則リ此ノ憲法ヲ制定確立シ、・・・
この要綱の憲法前文冒頭は、最終的に同年11月3日に公布された時は次のようになった。
日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。
2003年7月に衆議院憲法調査会事務局が発行した「日本国憲法前文に関する基礎的資料」という大部の資料がある(本文のみで101ページ)。
登録:
投稿 (Atom)