たくさんの方々が亡くなり、今もなお捜索が続いている状態で、とても悲しく辛い。
常々広島はおだやかな気象条件で自然災害の少ないところだと安心していた。
岩中祥史という人が書いた「広島学」(新潮文庫)という本にも次のようにある。
広島が面している瀬戸内海は日本の地中海にも例えられ、ひじょうにおだやかなことで知られる。
(中略)
また、山間部は別として、瀬戸内海式気候は、年間降水量が少なく、晴天日数も多いのが特徴で、1年を通じて温暖である。台風に襲われることもほとんどない。
その固定観念はとんでもないまちがいだと改めて気づかされた。
そもそも土砂災害の危険箇所は47都道府県で広島が最も多い。
そのようなことはしっかりと自分の中に認識していながら、それでも広島は安全なところだと思い込んでいたところが恐ろしい。
ところで、もっとも被害の大きかった安佐南区の八木地区は、私の兄が住んでいるところだ。
山側ではなく、太田川沿いだったので被害はなかったが、それでも午前中は電話がつながらず少しあわてた。
土砂崩れが起こったところは、阿武山という山の麓。
太田川河岸から見た阿武山 2009.12.18撮影 ちょっと雪景色 |
私も2度ほど登ったことがあるが、そのような山でもひとたび猛威を振るうとこんな事が起こるのかと思ったしだいだ。
1993年の正月に登ったときの写真を見ていたら、次のような山頂での1枚があった。
阿武山山頂の貴船神社説明板 1993.1.4撮影 |
少し皮肉だ。
昨日、NHKニュースをみていてとても気になることがあった。
土砂崩れが起こった7カ所の内、6カ所が土砂災害警戒区域に指定されていないということだった。
警戒区域に指定するには住民の同意が必要という。
なぜ同意が得られないかというと、地価が下がるからという。
2つのことを疑問に感じた。
①警戒区域に指定するのになぜ住民の同意か必要なのか。
②命に代えても地価が下がることを防ぎたいのか。
よく知りもしないで軽々に論じられないが、多くの人がNHKのニュースをみて同じ疑問を持ったのではないだろうか。
安倍首相はこの災害が起こっていることを知っていながらゴルフに出かけたという。
今日の赤旗は次のように報じた。
赤旗2014.8.21付 レイアウトは変えた |
広島の土砂災害の犠牲者は増えている。
被災者も大変な苦労をしている。
私も1年前に発病したヘルニアの苦しみさえなければすぐにでも応援に行きたいのだが…
◆ ブラシノキ(フトモモ科ブラシノキ属) ◆
ブラシノキ 2013.10.6撮影 |
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