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2023年5月3日水曜日

岸田政権 異次元の大軍拡 ①それでも「専守防衛」と言いはる岸田政権の新たな「時代の大うそ」

憲法記念日だ。
久しぶりに投稿しようと思い立った。
(そういえばシリーズ「日本国憲法の誕生」も途中で中断したままだ😓)
赤旗 2023.5.3付 レイアウトは変えた

「時代の大うそ」というのは歴史的に有名な言い回しだ。
1950年にGHQの指示で作られた警察予備隊(自衛隊の前身)を指導した米軍事顧問団初代幕僚長フランク・コワルスキーが、その創設を「時代の大うそ」と呼んだ。

コワルスキーいわく、
「日本の憲法は文面通りの意味を持っていないと、世界中に宣言する大うそ、兵隊も小火器・戦車・火砲・ロケットや航空機も戦力でないという大うそである」(『日本再軍備 米軍事顧問団幕僚長の記録』)。

「時代の大うそ」を作り出したのは米国(GHQ)なのに、あんたがそんなこと言ってもいいのと突っ込みたくなるが、その通りであることは事実だ。

 日本国憲法 第9条 

日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。 2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。 国の交戦権は、これを認めない。

今の自衛隊を見て、小学1年生だって「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」とある憲法は大うそだと思うだろう。
だが、憲法が大うそなのではなく、歴代自民党政権が「自衛隊は(陸海空軍その他の)戦力ではない」と言いはることが大うそなのだ。

この大うそを歴代自民党政権はどのように言いつくろってきたのか。

自衛のための必要最小限度の実力」は、憲法9条2項前段の「戦力」にあたらない。
そして、自衛隊は「自衛のための必要最小限度の実力」にあたるため、憲法9条2項前段の「戦力」にあたらない、というのが政府の言い分だ。

本来日本語としては「自衛のための必要最小限度の戦力」と言うべきところを、苦しまぎれに「自衛のための必要最小限度の実力」と言い換えているところが何ともおかしい。

「自衛隊は戦力ではなくて実力」というのはおかしげな表現だ。
せめて「自衛隊は戦力ではなくて実力組織だ」とでも言えばまだ日本語としてましなのだが、実力組織と言えば即軍隊じゃないかと言われそうなので、あくまで「自衛隊は実力」というわけのわからない表現で押し通している。

自衛のためなら必要最少限度の実力としての自衛隊を保持しても憲法違反にはならないのかという問題もあるのだが、これについてはこの稿では触れない。
(シリーズ「日本憲法の誕生」で触れるつもりなのだが)

次に問題になるのが「自衛のための必要最小限度の実力」とはどのようなものかだ。

赤旗 2023.2.8付から
「自衛のための必要最少限度の実力」とは、言い換えれば「専守防衛のための実力」ということだ。

この件に関しての政府統一見解については右のような2つの答弁がよく引用され、現在もこの見解は維持されている。

実は、自衛のためとか専守防衛とかの議論は、安倍政権が2014年から2015年にかけて、集団的自衛権行使容認の閣議決定、それに続く安保法制の成立時にもさんざん議論され、そのときも赤旗は「『時代の大うそ』またつくのか」と社説をうっている。

まあ安倍はウソばっかりついていたわけだから、驚くに値しないかもしれないが。

そこで本題の岸田政権だ。

安保3文書閣議決定、それに基づく今国会での異次元の大軍拡法案。
安倍が日本を「戦争できる国」にし、岸田が現実に「戦争する国」にしようとしている。

具体的には敵基地攻撃能力だ。

安倍が言い始めた「敵基地攻撃能力」という言葉だが、岸田になって単に「反撃能力」と言い換えた。
この言い換えそのものが大うそになっている。
現に今自衛隊が保有している武器は、小銃にしろロケット砲にしろすべて反撃能力を持っている。
反撃しなければ自衛できないのだから。

敵基地攻撃能力は決して単なる反撃能力ではない。
安倍元首相は昨年2月27日のテレビ番組「日曜報道 THE PRIME」(フジテレビ)で次のように発言している。

「敵基地攻撃」という言葉にこだわらない方がいい。いわば軍事中枢自体を狙っていく、軍事をつかさどるインフラを破壊していく、基地である必要は全然ありません。

攻撃目標は敵基地だけではなく、敵の中枢やインフラまで目標としているのだから、むしろ、「敵国殲滅攻撃能力」といった方が実態に合っている。
赤旗 2023.3.26付から

これらの兵器を軍事予算を2倍にしてまで(世界第3位になる)保有しようとしているのに、岸田は「専守防衛に徹し、他国に脅威を与えるような軍事大国にはならない」と国会で言っている。
まさに「時代の大うそ」ではないか。

岸田は異次元の大うそつきだと言っておこう。


◆ ハマユウ(ヒガンバナ科ハマオモト属)◆

ハマユウ 2018.8.14 下関市角島の海岸で
漢字で浜木綿と書く。神事のときに使用する木綿(ゆう)に花が似ていて浜に咲くからということだ。ところで、神事のときに使用する木綿(ゆう)って何? 木綿(もめん)という漢字は「ゆう」とも読むんだ。などと知らないことだらけ。花の感じがヒガンバナに似ていると言えば似ているので、ヒガンバナ科というのは納得。ハマオモト属のハマオモトは漢字で浜万年青と書くらしい。ハマユウはハマオモトととも呼ぶらしい。ここでも万年青はオモトと読むこと、オモトという植物があることなど、まあ知らないことのオンパレード。

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