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2020年11月29日日曜日

ジョンズ・ホプキンス大学のコロナウイルス調査を別の角度から見てみる

赤旗 2020.11.29付
 一昨日の投稿でジョンズ・ホプキンス大学の調査結果の表にちょっと文句をつけた。

1週間に1度赤旗に載るこの表が今日載ったので、自分でつくり変えることにした。

各国の人口はネットで調べ、表計算で、10万人あたりの数値を求めて、それで改めて順位をつけてみた。

その結果が下の①~③だ。

ジョンズ・ホプキンス大学の表は死者数の多い順に上位18カ国を載せていて、私もその18カ国の範囲内で順位をつけたので、それ以外の国の結果を無視しているため、より広い世界の国々を含めた正確な順位ではないことをお断りしておきたい。表①の国名末尾の括弧内の数字は、ジョンズ・ホプキンス大学の表の「死者」数の順位だ。

表②は、ジョンズ・ホプキン大学の表の「感染確認者」数から「回復者」数を引いて、10万人あたりの11月28日現在の感染者数を求めた(累計ではない!)。

表③の致死率は、単純にジョンズ・ホプキン大学の表の「死者」数を「感染確認者」数で除して求めた。

日本の数字は11月28日現在の数をネットで調べて計算した。

世界全体の致死率は、単純にジョンズ・ホプキンス大学の「世界総数」の数字を用いて計算した。


世間では、アメリカの感染が飛び抜けて多いと思っている(報道がそうなのだからしかたがない)。
確かに実数ではそうなのだが、前回の投稿にも書いたように、その実数は実態をうまく表しているのかという疑問から今回のような10万人あたりの数を求めることになった。

すると、予想通り、ようそうが変わって見えてくる。
3つの表でアメリカがどの位置にいるかを見れば明らかだろう。

表①は、感染が始まってから現在までのトータルでの感染のひどさを表している(累計だから)。
表②は、今現在の感染のひどさを表していると考えていいと思う。

表③の致死率はどう考えるか。
その国の医療水準を表しているとも思えるが、中南米やアジア、アフリカはそれで理解できるとしても、欧米の場合はどうなのか。

全体を通して、ヨーロッパの死亡を含む感染状況はどう考えるべきか。
直接的には医療施設や人的資源の不足からだろう。
どちらにしても新自由主義の結果と思う。
とくに南欧は新自由主義による緊縮財政の結果だと断定してよいのではないか。

日本の状況をどう見るか。
表①や②を見ると、言われているように日本の感染状態は世界の中でもそんなにひどくはない。
もちろん、韓国、台湾、ベトナム、ニュージーランドといった東アジアや東南アジアの国々に比べれば良くないだろう。
ところが、表③の致死率を見ると、ドイツ・ポーランド、インドなどとそんなに変わらない。

日本の致死率1.4%は高いのか低いのか、そもそも世界全体の致死率2.3%はどうなのか。

CLINIC FOR というWEBでは、季節性インフルエンザの死亡者数について次のように書いている。

インフルエンザの年間死者数はどのくらい?

2018年のインフルエンザによる死亡者数は、厚生労働省が毎年発表している人口動態統計によると3325人。この年、米国では1万人弱の死亡者数が報告されており、日本と比較すると死亡者数にかなりの差が見られます。インフルエンザによる死亡者数として発表されるこの数字には2つの種類があります。

1つは、インフルエンザに感染したことによって死亡した人、つまりはインフルエンザが直接的に死の原因となった人です。先ほどの3325人という数値はこれを意味しているものです。もう1つは、インフルエンザにかかったことによって自分が罹患している慢性疾患が悪化して死亡されたというものです。この2つをあわせた死亡率のことを超過死亡概念といい、WHOが提唱しているのですが、この数値が毎年約1万人程度と厚生労働省では発表しています。

超過死亡数でいうと、日本では毎年季節性インフルエンザで1万人以上が亡くなっているという。

2018年~2019年時の季節性インフルエンザ感染者数は1170.4万人というデータがあるから、このシーズンに1万人が死亡したとすると(正確な死亡数がわからない)、致死率は8.5%になる。*0.085%でした(約0.1%)。

こういった数字と現時点での日本のコロナによる死亡数2109人、致死率1.4%をどのように比較したらいいのだろうか。

毎年3000人から1万人超が季節性インフルエンザで死んでいるのに、毎年医療崩壊が起きていたとは耳にしていない(起きていないよね)。

はっきり言って私にはわからないことが多すぎる。
わかっているのは、政府の無為無策、ずれまくった対策が感染拡大に大いに寄与しているということだけだ。

 2021.3.6 訂正とおわび  2018~2019年時の季節性インフルエンザの致死率を8.5%と書きましたが、とんでもない計算まちがいで、0.085%でした。2桁もまちがった数字を提示して恥ずかしいかぎりです。
この数字であれば、新型コロナの致死率は季節性インフルエンザと比べて16倍程度高いということになります。


 五島列島シリーズ㊳  ◆ シロタマゴテングダケ(テングタケ科テングタケ属)◆

シロタマゴテングダケ 2018.5.12撮影 宇久島 大浜海水浴場
キノコについては門外漢なのでよくわからないが、調べた範囲ではこの種が一番近いような気がする。「破壊の天使」の異名を持っていて、1本食べただけで死に至るほどの猛毒を持つとWikipediaにある。食べなくて良かった(まあどんなキノコでも食べる気はないが)。

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