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2014年9月15日月曜日

目くらまし安倍改造内閣 女性閣僚の正体

赤旗2014.9.4付
安倍改造内閣が9/3に発足した。
安倍首相は次のように言っている。

女性が輝く社会の実現も安倍内閣の大きなチャレンジであります。
「まず隗より始めよ」。
今回は、5人の女性に入閣していただきました。

この5人の女性起用が内閣支持率上昇に大きく寄与しているらしい。

9/8の朝日新聞には次のような見出しがある。

内閣支持率47%に上昇 本社世論調査 女性5閣僚 55%が評価

ちなみに「評価しない」は28%。

読売では、内閣支持率64%で、女性閣僚を5人に増やしたことへの評価は67%にのぼっている。

5人の女性閣僚とは、高市早苗(総務)、松島みどり(法務)、小渕優子(経済産業)、山谷えり子(国家公安・拉致問題)、有村治子(女性活用・行政改革・少子化)だ。

赤旗2014.9.6付
この5人のうち3人が日本会議議連(日本会議国会議員懇談会)のメンバーだということを国民はどの程度知っているのだろうか。

日本会議とは左記にあるように超タカ派の日本最大の右派組織で、海外からの評価もWikipediaには次のような記述がある。

主張内容から、この団体を「右翼団体」や「日本最大級の国粋主義者団体」と評する意見が日本国外のマスコミにもある。
アメリカのニューヨーク・タイムズは「ナショナリスト(国家主義者)組織」と評した。
イギリスのエコノミストは「伝統的価値」への復帰と旧日本軍の悪行への「謝罪外交」の否定を主張する「ナショナリスト・シンクタンク」と報道した。
韓国の聯合ニュースは“日本の右傾化の流れに相当な影響力を行使している”と報じている。

そもそも今回の閣僚19人の内、日本会議議連のメンバーが15人いる。
赤旗は9/6付一面で 安倍内閣「日本会議」が占拠 という大見出しの記事を載せた。
後半部分を引用する。

 日本会議は「憲法改正をめざす国民運動」を進めるとして各地でフォーラムなどを開催。同議連や地方議員懇談会が、地方議会で「憲法改正の早期実現」を求める意見書を採択させる先頭にたっています。

 また、日本会議は「男らしさや女らしさを否定する男女共同参画条例が各県で制定され、子供や家庭をめぐる環境がますます悪化」しているなどとして男女共同参画や夫婦別姓に反対。2010年3月の「日本の国柄と家族の絆を守るためストップ!夫婦別姓」と題した集会には、高市、山谷、有村、稲田各氏が参加して意見表明。同11月の集会では、山谷氏が「国民世論を無視している」と夫婦別姓に反対を表明しています。

 安倍内閣が憲法破壊と歴史修正を強引に推し進める根源に、これら極右グループの存在があります。

 今年2月に米議会調査局がまとめた報告書は「日本会議」を名指しで警戒。「安倍氏は、戦時中の行為について、日本は不当な批判を受けていると議論するグループと連携」とし、安倍政権の歴史修正の動きの背景に日本会議の存在があるとしました。

文中にある稲田とは今回自民党政調会長に選ばれた稲田朋美のことで、靖国派として恐ろしく活動的なことで有名だ。
もちろん日本会議議連の一員。

このような女性たちが入閣したからといって、「女性が輝く社会」が実現するのだろうか。
女性を家にしばりつけてきたかつての封建的な家族像を理想とするような団体の一員であり、女性でありながらそのような復古主義的理想のために活動している。
彼女たちに言わせれば、それが「女性が輝く社会」なのかもしれない。

で、なぜ世論が支持するのだろう。
思うに、けっきょく彼女たちの正体を知らないのではないか。

新閣僚の横顔を9/4付の各紙が紹介している。
高市、山谷、有村の3人を中国新聞と赤旗で並べてみる

2014.9.4付 左が中国新聞、右が赤旗 以下同じ



赤旗では3人とも日本会議議連所属と書いてあるが、中国新聞はいっさいふれていない。
中国新聞では有村の横顔に「靖国神社への参拝を欠かさない」という記述がわずかにあるのみだ。

他の新聞については知らないが、似たようなものであれば国民は安倍の目くらましにあったということだ。
安倍の策が功を奏した!?

ネットで検索していると、東京新聞の次のような記事(9/6)を見つけた。

「伝統的な子育てで発達障害が予防できる」。
およそ科学的根拠を欠いた主張と時代錯誤の家族観を掲げる「親学」はたびたび物議を醸してきた。
これが安倍改造内閣の教育論議の焦点に浮上しかねない。
超党派の推進議員連盟が発足した当初の会長は安倍晋三首相、事務局長は下村博文文部科学相、さらに新入閣した山谷えり子拉致問題相や有村治子女性活躍相も有力メンバーなのだ。
議連は、親学を具現化する議員立法の提出を目指している。
もし成立を許せば、女性の活躍どころではない。

ここでは「親学」(親学推進協会)という団体が登場している。
この団体についてはほとんど知らなかったのだが、調べてみると親学は日本会議の一部門であり、親学議連は日本会議議連の一部門と考えてよさそうだ。

東京新聞の記事全文が読めないのは残念だが、きちんと報道している新聞もあるっていうことがわかる。


◆ コスモス(キク科コスモス属) ◆
コスモス 2013.10.6撮影
コスモスの季節がやってきた。写真は1年前のもの。投稿が間遠になってしまったため、ついに写真が周回遅れになってしまった。

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