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2012年7月10日火曜日

驚天動地 「100歳まで長生きできるコレステロール革命」

大櫛陽一という東海大学医学部教授が「100歳まで長生きできるコレステロール革命」という本を出していることを新聞の紹介で知った。
コレステロールについては私も長年悩まされているので、図書館に予約しておいた。
先日貸し出しがあったので、昨日いっきに読んだ。

本論に入る前に「あなたの健康常識は間違っている!?」と題して5つの新常識を提起している。

新常識1 コレステロール値は高い方が死亡率が低くて、長生き。コレステロールに「悪玉」などなく、数値が高くても薬で下げる必要はない。

新常識2 コレステロールや中性脂肪の高い食品を食べても太ることはない。太る原因は炭水化物の摂りすぎ。肉や卵、乳製品などの動物性脂肪を積極的に摂るようにしよう。

新常識3 血糖値が気になる人は、「低炭水化物」の食事を摂るべき。炭水化物を減らせば血糖値は上がらないし、カロリー制限は必要ない。

新常識4 高度経済成長期の「食生活の欧米化」のおかげで日本人の寿命は大きく延びた。日本人の生活習慣病が減らないのは、(現代人にとって多すぎの)炭水化物を中心にした食生活を続けているせい。

新常識5 メタボ検診の基準値には、健康な人を「病人」にしてしまうワナが仕掛けられている。「鵜呑み」にしてしまうのは禁物!

もうこれだけで驚天動地ではなかろうか。
本文ではその理由を解説していて、驚天動地のレベルはさらに上がる。

しかしこれはびっくりするだけではすまないことだ。
新しい常識を付け加えたのではなく、今までの常識がまちがっているといっている。
今までに何千万人もの健康な人が検診や医者によって病人にされ、薬を飲まされ、さらに健康を悪化させてきたことになる。

私も2003年からコレステロールの薬を飲み続けている。
副作用かどうかは分からないが、その間原因不明の体調不良や黄斑、蕁麻疹、かゆみなどがずっと続いている。
食事には気をつけ、焼き肉屋など20年ぐらい行ったことがない。
卵、牛乳は禁物、油は植物性に限る。
これらは無駄であったばかりでなく、害を及ぼしていた可能性があるのだ。

コレステロールなどの基準上限値を意図的に引き下げて病人を増やし、薬を飲ませ、製薬会社に大もうけをさせ、自らは多額の寄付を受ける。
これは犯罪ではないか。
薬害エイズなどとは数において比較にならない大疑獄事件ではないか。

ここまで書いた後、ネットで調べてみた。

2010年9月3日に「日本脂質栄養学会ガイドライン」が発表されたときは、マスコミでも大きく取り上げられたらしい。
私もこの常識をくつがえすような論は断片的にはいくつか目にした覚えがある。
そのたびに本当なんだろうかと疑念を持ってきた。

医学界で論争が行われているようだ。
ざっと見てもしろうとにはよくわからない。

大櫛氏のこの本は今年の1月出版になっている。
ということはここ数年の論争を経ても自説に自信があるのだ。

もし大櫛氏の論がまちがっているのならばこれはこれで大問題だ。
健康問題に関しては過去何度も大ウソの論が展開され国民が被害を受けている。
テレビなどでもNHKの「ためしてガッテン」などまるでマッチポンプだ。

現時点では私は何を信じていいのかわからない。
そして大きな不安を持っている。

閉じられた医学界の中ではなく、国民の目に見える形での論争が行われ、一刻も早く正しい知見のもとで国民の命と健康を守っていただきたい。


キタマゴタケ 2012.7.7撮影
◆道路のちょっと広い緑地帯で、木々が茂っているところで見つけた。梅雨の長雨の後だからかけっこうたくさん目にした。キノコについては何も知らないといっていい。キタマゴダケというのはネットで調べて特定したのだが、自信はない。まちがいなければ食用になる。

追記(2012.7.17): 先週の水曜日、定期でかかりつけの脳神経外科に行った。
医師に大櫛陽一の「100歳まで長生きできるコレステロール革命」を読んだかと聞いた。
本を知らないのみか、大櫛という名前も初めて聞くという。
脳梗塞に関してはコレステロール値は低い方がいいというのはまちがいのない定説だという。

今朝定期検診でかかりつけの内科へ行った。
脳神経外科の医師と同じで本も大櫛氏もまったく知らないという。
採血をしてくれた看護師にも聞いたが同じこと。

これはいったいどういうことなのかな。
とりあえずお2人の医師には読んでくださいとお願いしておいたが。

2 件のコメント:

  1. 医師、看護師とも不勉強なのでしょうね。私もコレステロールは、総コレステロールをいればいいと思っている一人です。そして、もちろんあまりに高いコレステロール値は問題ですが、むしろ低コレステロールによる、癌、鬱、鬱による自殺、各種感染症への罹患率の高さが問題だと思います。学説ですので、対立があって当然で、それ自体は良いと思います。ただ、そうした場合、一番信頼できるのは、疫学調査によるエビデンスだと思います。群馬県で行った調査で、インフルエンザ予防接種群と非摂取群に有意な罹患率の差はなかった。このため、私どもが子供のころは、いわば「義務」のように学校で打たれた予防接種が廃止されました。
    あとは、平均寿命を比較することでしょうね。寿命はその個体の累積的ストレスを示すものです。だから、どちらの群が長生きをしているかで、判断がつくものと思います。

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  2. 大櫛氏の本にはLDLと死亡率、総コレステロールと死亡率、中性脂肪と死亡率などのグラフが載っています。いずれも数値が高い方が死亡率が低くなっています。
    このグラフも見方によれば信頼できないものなのかも知れません。
    エビデンスという言葉も?な私のようにふつうの人にとって、匿名さんがいわれる「平均寿命」と死亡率のちがいもわかるようなわからないような。
    私はLDLと中性脂肪が高いのみで、血圧、血糖値、肥満に問題は無く、喫煙も飲酒もしない、つまり他のリスクがないので、コレステロールの薬はやめてようすを見ています。
    NHKで、炭水化物を制限する食事療法の有効性を立証する番組をいくつか見ました。大櫛氏の名前は出ませんでしたが、彼の主張していることと同じだなと思いました。
    マスコミはもっともっとこの問題を取り上げてほしいと切に願っています。

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