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2020年6月21日日曜日

山本太郎 都知事選立候補 ええかげんにせーよ

2020.6.15 山本太郎立候補会見
山本太郎が都知事選に立候補を表明した(6/15)。
少し前から立候補はフィフティとかいっていて、頼むから立候補しないでくれと祈っていたところだった。

いったい何を考えているのだろう。
宇都宮健児がようやく野党統一候補のような形になり、ひょっとしたらという一縷の望みが出てきたところだったのに、これで何もかもぶち壊しだ。
小池百合子はさぞほくそ笑んでいるだろう。

いくらよその自治体選挙とはいえ、日本の首都の知事選だ。
あの小池百合子が再選してさらに4年間あのしれっとしたパフォーマンスを見せられ続けるのかと思うとうんざりだ。

そもそも山本太郎とは何者ぞ。
昨年の参議院選挙の比例区では、全候補者の中で最多得票を得た。
すごい人気だ。
そのわけがさっぱりわからない。

「週刊金曜日」を1~2カ月遅れで読んでいる。
この雑誌の山本太郎礼讃が度を越している。
かの時代のヒトラー総統を賛美するような扱いに似ている。
「まるごと山本太郎 れいわ新選組」という臨時増刊号まで出している(私は読んでいない)。

この雑誌については、どちらかといえば好意的に見ているのだが、この山本太郎礼讃については首をかしげるどころか、常軌を逸していると思わざるを得ない。

この雑誌の中で山口泉という作家が「肯(うべな)わぬ者からの手紙」という論評を連載をしている。
この人のものの見方はとても過激で、いつもいい意味で刺激を受けている。

天皇制批判の過激さは当然としても、不破哲三から小池晃、前翁長沖縄県知事から琉球新報・沖縄タイムス、一見左翼的・革新的と思えるような人物や事象を小気味良いようにバッサバッサと切っていく。
しかし山本太郎に関しては次のように述べる。

他の全野党議員は、なぜ山本太郎のように生きることができないのか? 彼と同様に闘う議員が10人にいれば倒閣の端緒が見えるだろう。たとい3人でも破滅の速度は遅らせられる。
――「2019.5.31号 第1信 戦争責任湮滅した30年 魂死せる国の人類史脱退」から

(新天皇即位「賀詞」議決について)衆議院《令和の御代の末永き弥栄をお祈り申し上げます》、参議院《令和の時代が悠久の歴史に新たな希望と光を添えるものとなりますよう心からお祈り申し上げます》――あえていえば「国民主権」になお僅かに片足を残した後者を、私は参議院には山本太郎さんがいたからだと「推測」する。文案起草の表層の経緯はどうあれ、このかん、ただ一人「原則」を貫いてきた議員の存在したことが根源的な遠因となって、参議院「賀詞」は衆議院のそれと、ギリギリで一線を劃したのではないかと。
前述の「琉球新報」連載をまとめた新著の書き下ろし分に、私はこう記した――《一人の山本太郎は、現状の腐り切り、死の沈黙に沈み込んだ恥ずべき大政翼賛国会において、無慮、議席数50ないし100以上の「野党」一つに匹敵するか、それをも上回る役割を果たしている》。現在その影響はさらに強まっていよう。もっか、この国の最大の光明は、それだ。
――「2019.6.28号 第2信 日本国主権者の責務たる人類の的・安倍政権打倒」から

原則主義と教条主義とは異なる。私が何より憎むのは、天皇制批判をなし崩しに撤回する擬似「革命」政党や、日常では平然と父権的家族制度に居直りつつ空論に耽る似而非“文化人”“革新メディア”だ。東京電力・福島第一原発事故の被曝死者が年間15万人(矢ヶ崎勝馬・琉球大学名誉教授)と推計される現在、山本太郎さんの脱被曝への献身をいまだ貶める無知で陋劣な輩を私は許さない。
山本太郎さんの語る「政権奪取」を、私は荒唐無稽とはまったく思わない。何より他の全国会議員に比して、その資質・力量はあまりに傑出している。この選挙期間中すら、野党はおろか自民党までが、恥知らずにも彼からの剽窃もというべきスローガンを口走り始めたではないか。今後の危機的段階で、野党と労働者・市民を糾合する広範な要となり得る存在は、山本太郎を措いてない。
――「2019.7.26号 第3信 命を蹂躙する国家主義に生の共同性からの抵抗を」から

もっか、山本太郎さんが国会にいないのは痛恨の極みだが、彼には院外から倒閣の輿論形成をしてもらうしかない。
――「2020.2.28号 第10信 安倍一人で二度の大破局 連立救民政府樹立を即刻」から
*6.29号に彼の最新稿が載っているはずだが、まだ私は読んでいない。

この山口の連載だけではなく、週刊金曜日そのものが山本太郎をことあるごとに持ち上げる。
要するに異常なのだ。

しかしながら、週刊金曜日がいくら山本太郎を持ち上げても、私の中にある山本太郎像はほとんど変わらない。

福島原発事故に関して平成天皇アキヒトに直訴した時代錯誤の彼、「生活の党と山本太郎となかまたち」という滑稽で独りよがりの名の党を作り、そして「れいわ新選組」という超保守アナクロ名の新党を立ち上げた彼。
そこに共通するものは胡散臭さだ。
軽薄さだ。

参院比例区で最高得票を得、週刊金曜日で天まで持ち上げられ、増長した彼は、野党が統一し、あの小沢一郎も支持している宇都宮健二が立候補しているにもかかわらず東京都知事選に立候補した。
軽薄そのものではないか。

もちろん宇都宮健児が立候補していなくて、小池百合子対山本太郎の選挙になれば、私も全面的に山本太郎を応援する。

ところで大きな問題がある。
私にとってではなく、週刊金曜日にとってだ。

宇都宮健児は7人いる週刊金曜日編集委員の一人なのだ。
週刊金曜日はこの落とし前をどのようにつけるつもりだろうか。
赤旗 2020.6.19付

 五島列島シリーズ㉛  ◆ マツバギク(ハマミズナ科マツバギク属)◆

マツバギク 2018.5.10撮影 頭ヶ島白浜遺跡
中通島の北東方向に伸びた岬から橋を渡って頭ヶ島という小さな島に渡る。そこに白浜遺跡という縄文時代の遺跡があるのだが、その一部が潜伏キリシタンの墓地遺跡になっていて、そこにマツバギクが咲き誇っていた。マツバギクそのものはありふれた園芸種で、広島でもあちこちで見かける。
同上

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