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2014年6月4日水曜日

最後までぶれずに正義を貫いた竹富町(教科書問題)

日本会議ブログから
下村博文文部科学相は23日の記者会見で、八重山教科書問題をめぐる国の是正要求に応じないとする竹富町教育委員会への違法確認訴訟を提起しないと明言した。

人口4000人に満たない小さな町、竹富町(沖縄県)が国家権力文科省および極右靖国派との3年におよぶ戦いに勝った瞬間だ。

この快挙は新聞一面トップで大々的に報じる価値があるのではないか。
なぜか5/24付赤旗は何もふれていない。

公立学校の教科書を選定する方法は全国どこでも似たようなものだろう。
竹富町の場合は、石垣市、与那国町と3市町でつくる八重山採択地区協議会の答申を参考にして町の教育委員会(以下「教委」)が教科書を選ぶ。

採択地区協議会(以下「協議会」)というのは教科書無償措置法という法律に基づく組織だ。
その地区内では同一の教科書を使用するとある。

問題の発端

2011年の春、多くの地教委がそうしているように、八重山地区でも現場の教員などの教科ごとの専門性のある調査員が各出版社の教科書の調査研究を行い、その結果を協議会に報告することになっていた。

赤旗2014.4.7付から
2012年度から中学校3年生で使用する社会科公民教科書を選定する調査員の順位付けでは、育鵬社版は最下位。
どうしても育鵬社版教科書を使いたい勢力が無理強いをするところからこの八重山地区の教科書問題ははじまる。

表だった元凶は靖国派など極右から使命を託された(と思われる)協議会会長の玉津博克(石垣市教育長)だ。

玉津は教科書の順位付けをすれば育鵬社が最低ランクになることがわかっているので、その順位付けを廃止することにした。
(この順位付けの廃止は自民党が全国に指令を出してすすめている)

さらに、味方になってくれそうにない調査員を排除するため、協議会役員会の承認を得ずに独断で調査員を委嘱。
しかし、その調査員までもが育鵬社の教科書を推薦しないことがわかると、今度は「推薦がなくても選定できる」と規約を変える。

だめ押しは協議会の中から気に入らないメンバー(教員)を除外。

このような無理無体をはたらいて、2011/8/23、玉津はようやく育鵬社版を協議会で選定して答申した(歴史は帝国書院)。

協議会委員は8人で3市町の教育長、3市町の教育委員1人ずつと八重山地区のPTA連合会代表、学識経験者となっているが、育鵬社の教科書を支持した委員はその教科書を読んでいないことが明らかになっている。

育鵬社版に反対したのは調査員だけでなく、PTA連合会と校長会も反対していた。
玉津がこうまでしてむりやり育鵬社版教科書を通そうとした背景には、この年の中学校教科書採択にあわせて、自民党が全国的に「新しい歴史教科書をつくる会」系の教科書を採択させる運動を展開していたからだ。
安倍晋三もその先頭に立っていた。(当時自民党は野党)
玉津って男はその先兵としてはりきっていたのだろう。

根性示した竹富町教委

赤旗2014.4.7付から
協議会の答申を受けて、3市町の教委はどうしたか。
石垣市と与那国町は答申通り育鵬社版を選定。
ところが竹富町は独自の判断で東京書籍を選んだのだ!

竹富町教委に拍手。
慶田盛(けだもり)教育長えらい!

それではどうなるのか。
同じ採択地区では同一教科書を使用しなければいけないのだ。

協議会の規約ではこのような場合再協議ということになっている。
そこで再協議が行われたのだが、一本化できない。

次に行われたことは規約上どうなっているのかはっきりしないが、県教委の指導の下、3市町の全教育委員が一堂に会して協議が行われた(2011/9/8)。
その結果、逆転で東京書籍版が採択された。

これでめでたしめでたしと思うのがふつうの人の常識的感覚だと思うのだが。
3市町の教育委員全員が参加した協議において、みんながいやがっている、そして汚辱にまみれたような協議会で採択された育鵬社版が否定され、東京書籍版が採択されたのだ。

ところがである。

文科省の介入が始まる

3市町教育委員全員による協議で公民の教科書は東京書籍と決まったにもかかわらず、石垣町と与那国町は育鵬社版採択の姿勢を変えなかった。
石垣市は玉津協議会長が教育長であるので、そこはやはりと思わずにはおれないが、与那国町はなぜなのか。
こちらは町長の姿勢が問題なのだろう。(与那国島の自衛隊 「へいわなよなぐにじま へいわってすてきだね」

同じ採択地区内で2つの教科書が採択された形だ。
ここでしゃしゃり出たのが文科省。
3市町の全教育委員の協議結果を認めないという。
そして、竹富町は協議会で決めた育鵬社版にするよう沖縄県教委を指導。

ここまでの経過を琉球新報の記事で振り返ってみる。

――ここから引用(2011.9.16 琉球新報
文科省指導 公正中立疑わせる異様さ

 生かじりの対応で、文部科学省は話をこじらせたいのか。

 八重山地域の公民教科書採択をめぐる問題で、文科省は事実上「新しい歴史教科書をつくる会」系の育鵬社版で一本化するよう、県教育委員会を指導した。

 同地区の教育委員全員が参加した協議で決めた東京書籍版ではなく、下部組織の八重山採択地区協議会の答申を支持する内容だ。

 混乱の発端は、同地区協議会の玉津博克会長が、これまでの採択方法を次々と変更したことにある。

 地区協議会を非公開とし、選定は無記名投票。公民教科書は、実質協議なしで調査員から推薦のなかった「つくる会」系に決めた。

 果たして公正中立といえるだろうか。民主主義を装いながら、都合のいい結論を導くためにルールを勝手に変えるやり方ではないか。

  民主主義をなし崩しにしかねない選定方法が、地域に混乱をもたらした。事態収拾のため、県は文科省と調整しながら、一本化作業を進めてきた。

 問題がもつれた背景に、教科書採択の根拠となる法令の不明確さが指摘されている。教科書無償措置法は「同じ採択地区では協議の上、種目ごとに同一の教科書を採択しなければならない」と定めるが、同一にならない事態を想定せず、一本化の方法に触れていない。

  一方、地方教育行政法は、教科書の採択権は教育委員会にあると定めている。どちらの法が優先か示されていないから混乱する。

 法の不備を放置してきた文科省の責任は重い。不作為の果てに、最終期限を持ち出し、教科書無償措置法を盾に「つくる会」系で一本化するよう迫っている。

 一本化の過程で「つくる会」系の教科書を推す国会議員グループの動きが表面化した。教科書選定は特定の政治勢力に左右されず中立を貫くのが原則だ。

  琉球新報が石垣、竹富、与那国3市町の住民を対象に実施した世論調査によると、「つくる会」系教科書の採択に反対する人は61・3%。賛成の22%を大きく上回っている。

  異例づくめの地区協議会の選定を不問に付した文科省の指導は公正中立とは言い難く、民意の支持を得られるとは思えない。

 子どもの教育を第一に考えるなら、問題含みの決定を追認するのではなく、公正中立な決定方法による選定でなければ禍根を残す。

引用ここまで――

当時は民主党政権。
中川正春文部科学相と森裕子文部科学副大臣がねちねちと沖縄県教委と竹富町を攻めた。

しかし竹富町はえらかった。
地方教育行政法が教科書の採択権は教育委員会にあると定めていることもあり、東京書籍版を堅持する。

一方文科省は、教科書無償措置法を振りかざし、育鵬社版に変えないと、教科書代は出さないぞと脅す。
というよりいじめる。

以後、石垣市や与那国島の住民が東京書籍版公民教科書の無償配布を求める訴訟を起こしたりの動きがあるなかで2012年度の新学期を迎えようとしていた。

教科書代を住民が寄付

竹富町の中学3年生の公民教科書はどうなるのか。
県教委はすでに竹富町用に東京書籍版を用意している。
問題は費用だ。
文科省は育鵬社版を用いない限り有償だと言いはっている。

ここで竹富町はまた拍手喝采の行動を起こす。
住民がその教科書代を寄付!!

国が教科書無償の責任を果たさないのであれば、正義を貫くために住民がその肩代わりをしようというわけだ。
近年まれに見る快挙ではないだろうか。
行政だけでなく、住民も一体となって国に対峙する竹富町。
まさに日本の希望の星だ。

このようにして、竹富町の中学3年生は東京書籍の公民教科書を使って勉強に励むことになる。

自民党政権の強権まるだし攻撃

2012年暮れの総選挙で民主党政権は瓦解し、自民党が復権した。
安倍第2次内閣による戦後最悪の政治が始まった。

2013/3/1、義家弘介文科省政務官が沖縄を訪問。

竹富町教委を訪れ、「民主政権でぎりぎりの判断がされたが、法律に基づかない教科書で学んでいるのは事実。違法な状態を続けてはいけない」と新年度に向けて教科書採択をやり直すよう迫る。
町教委の慶田盛教育長が「協議会の答申に法的な拘束力はなく、法的に瑕疵はない」と反論すると、地方自治法などに基づく是正要求や訴訟も検討すると恫喝。

かつての反骨ヤンキー先生、おいしい生活を求めて権力側の犬になる、の図だ。

そんな醜い圧力にも屈せず、竹富町は2年目の寄付による無償配布で2013年度の教育をすすめる。

自民党政権の文科相は下村博文。
民主党の中川正春元文科相とはちがって、極右では筋金入り。
日本会議国会議員懇談会の幹事長だ。
赤旗2013.10.19付から

2013/10/18、下村文科相は、竹富町に地方自治法に基づく是正要求を出すよう沖縄県教委に指示。
まずは県教委を攻めようというわけだ


教育行政で国が是正要求するのは初めてらしい。
是正要求は国が地方自治体に対して行う最も強い措置で、従う義務が生じる。
罰則規定はないものの、従わない場合、違法確認訴訟を起こすこともできる。

沖縄県教委としても迷惑な話で、もともと県教委としては竹富町に同情的なのだ。
というより、県教委としては竹富町が正しくて国がまちがっていると思っている。

したがって、県教委は国の言うことに従わず、ずるずると先延ばしする。

――ここから引用(琉球新報2013.11.22 社説
教科書是正要求 文科省は指示を撤回せよ

 八重山教科書選定をめぐり、国が県教育委員会に竹富町教委への是正要求を指示した問題で、県教委は要求に否定的な見解を示し、現時点で結論を出さず継続協議とすることを決めた。国地方係争処理委員会への不服申し立てはしないが、事実上の反対表明である。

 問題解決を妨げているのは竹富町でも県でもなく文部科学省の方だ。地方分権の精神に逆行し、教育現場を「どう喝」するような是正命令は直ちに撤回すべきだ。

  県教委は「子どもの教育環境を第一に考える」という視点で検討を進めた。「物事は信頼で解決することを子どもたちに見せたい」という言葉に、委員の高い見識がうかがえる。

  県教委の見解は三つある。まず無償措置法に違反しないと認識している。寄付によって竹富町の児童生徒に教科書が配布されているので「無償措置法の目的である義務教育の充実について大きな問題は生じていない」という見解だ。

  二つ目に、竹富町教委のみに是正要求をすれば、八重山地区で信頼に基づく公正な審議が行われなくなり、かえって混乱・停滞を招くと危惧している。

  三つ目に、是正要求は地方自治体の主体性に配慮することを求めた、地方分権一括法の付帯決議が反映されていないと指摘している。いずれの見解も説得力がある。

  国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「教員の地位に関する勧告」は教科書選択について教師に主要な役割を与えている。

  現行の市郡単位の採択方法は1997年、政府の行政改革委員会から改善を求められた。学校単位で自らの教育課程に合わせて採択する意義を重視し、将来的には学校単位の採択の実現に向けて検討するよう提言している。その場合、教師が重要な役割を果たす。

  規制改革推進のための3カ年計画(2009年3月閣議決定)も行革委の提言を踏襲している。こうした流れを受けて文科省は、教科書改革実行プランに市郡から市町村単位に教科書採択を柔軟化する方針を盛り込んだ。是正要求は文科省が示した同プランと矛盾している。

  県教委が竹富町教委に是正要求をしない場合、文科省が直接介入する可能性がある。力ずくで「信頼による解決」を放棄させるのは、子どもにとって最悪の「教育」だと知るべきだ。

引用ここまで――

赤旗2013.10.19付から
県教委が言うことを聞かないので、文科省の上野通子政務官は県教委の諸見里教育長を文科省に呼びつけ、再度竹富町へ是正要求を出すことを指示(11/28)。
それでも県教委は言うことを聞かない。
県教委もえらい!

県教委が国よりよほどえらいのは、このごろから竹富町を八重山採択地区から分離できないかと検討を始めたことだ。
国の横暴から竹富町を守る窮余の策だろう。

が、県教委から竹富町分離という打開策を打診された文科省は、それを拒否。

2014年度の新学期も近づいている。
2014/3/14、文科省はついに竹富町へ直接是正要求を出すという暴挙に出た。
国が直接市町村に是正指導を出すのは初めてのことらしい。
権力がなりふりかまわず牙をむいたという感じだ。

――以下引用(琉球新報2014.3.15 社説

文科相是正要求 道理ゆがめる「恫喝」だ
不当な政治介入を撤回せよ

 八重山教科書問題で下村博文文部科学相が竹富町教育委員会への是正要求を強行した。手続き上、是正要求の後は違法確認訴訟しかない。下村氏は「法治国家として行使はあり得る」とその可能性もちらつかせる。小さな自治体にとり訴訟費用の負担は重い。訴訟に耐えられないと見越した上での「恫喝(どうかつ)」であろう。

 国が個人の活動を民事訴訟で訴え、表現を萎縮させようとする「スラップ訴訟」にも似た発想だ。特定の政治思想の意向に従わない自治体を、強引に押さえつけ、屈服させようという意図がにじんでいる。道理をゆがめる「恫喝」は、断じて容認できない。

 政府は同年11月、「自ら教科書を購入して生徒に無償で給与することは、無償措置法でも禁止されるものではない」との答弁書を閣議決定している。竹富町教委の行為は合法だと閣議で決めたのだ。それが自民党に政権交代した途端、違法になるというのか。

(中略 2011年以来の経過部分)

 そもそも無償措置法は協議を経て同一の教科書を採択するよう求めている。前述のように8月31日の再協議は決裂した。協議が整っていない以上、3市町のどちらも無償措置法に適合するとは言い難い。金井利之東大教授は「是正要求を出すなら3市町を対象とすべきで、竹富のみとするのは明らかに不公平だ」と指摘する。

 竹富町教委が配布した教科書はもちろん教科書検定を通っている。下村氏の強硬な態度をみると、あたかも検定を通らない違法な教科書を配布したかのようだ。
 竹富町の教育現場では過去2年、問題は起きていない。仲村守和元県教育長によると、問題行動は皆無で学力は県内トップ級、科目によっては全国一の県をも凌駕(りょうが)する。静穏に教育が行える環境ができているのだ。子どもたちに無用な混乱をもたらしているのはむしろ文科省の方ではないか。
 今回の是正要求は地方教育行政法(地教行法)に基づくものではなく、地方自治法に基づく。
 地教行法適用は「児童生徒の教育を受ける権利が侵害されている」場合に限られる。竹富では検定に通った教科書が無償で配られているのだから、何ら権利は侵害されていない。適用できないから、ハードルの低い地方自治法を使うという発想だ。是正要求自体が目的化している。
 教科書問題の解決より国の権限誇示が動機なのだろう。教育への不当な政治介入は撤回すべきだ。

引用ここまで――

沖縄のメディアも立派なものだと思う。
全国紙も少しは見習ったらどうだろうか。

そして最終局面へ

竹富町教委は3/24に定例の委員会を開き、その後の記者会見で慶田盛教育長は次のように述べた。

「竹富町の学校現場では明るく教育活動が行われているのに、なぜ今さら是正要求するのか。(是正要求には)従わない」
「調査員が一番悪いと評価した育鵬社が採択されて、調査員が推薦した東京書籍は駄目になったという事実は許せない」

ぜんぜんぶれていない。
頼もしい。

東京書籍版の公民教科書を生徒に配布する
竹富町立西表中学校=7日、竹富町西表
琉球新報
2014/4/7、竹富町の9つの中学校では、住民の寄付による3回目の東京書籍版(公民)が3年生の生徒たち46人に配布された。

2014/4/17、慶田盛教育長は文科省に出向き、前田初等中等教育局長に文科省の是正要求に従えない方針を説明した。

前田局長は次のような提案をした。

育鵬社版を採択し、東京書籍は副教材として使ったらどうか。どうしても育鵬社版を使わないのなら訴訟も辞さない。

権力を背景に姑息な案で懐柔しようとする。

以後、慶田盛教育長は八重山地区採択協議会から離脱することを本気で考える。
この案は県教委もすでに志向していたものだし、石垣市教委は反対する(あの玉津教育長)が、与那国町教委は容認姿勢なので急速に実現に向かう。

そして、5/21、定例の県教委委員会において竹富町を八重山採択地区から分離し、単独採択地区とすることを決定した。
竹富町教委が単独採択地区となることで、国が指摘する「違法状態」は解消する見通しとなる。

この県教委の結論に対して文科省がどうでるか。

5/24、冒頭に書いたように、ついに文科省は手を上げたのだ。

竹富町のみなさんに心からおめでとうと言いたい。
そして心から感謝したい。
ありがとう。

 追記(2014.6.10) 

最終版の局面で一つ端折ったことがあるので追記しておく。

2013年11月に沖縄県の教委が竹富町を八重山採択地区から切り離せないかと文科省へ相談していたが、教科書無償措置法が壁になっていた。
つまり、措置法では採択地区は「市郡」単位としていて、町のみの地区指定はできなかったのだ。

ところが今年の4/9、この無償措置法の一部改定案が参院本会議で可決され、「市郡」単位が「市町村」単位となった。
これで竹富町教委も離脱する決意ができたのだろう。

この措置法の改定は改正なのか改悪なのかはそう単純ではない。
改定案に賛成した党は自民、公明、維新、「みんな」で、共産や社民などは反対している。

「つくる会」系の教科書(自由社、育鵬社)を採択させるためには、「市町村」単位の方がいいのだ。
八重山採択地区協議会の場合、調査員の評価は育鵬社版は最下位。
広く民主的に協議すればある意味そうなるのが必然。

つまり、措置法改定案は「つくる会」系側が求めていたものなのだ。

沖縄県や竹富町の要望を聞いてやるふりをして、わが思うつぼの法改定ができたということかな。

 追記(2014.6.11) 

2014/4/9に参院で可決された教科書無償措置法の一部改定について、共産党が反対した理由は次のようだ。

①教育を受ける権利を保障する制度を教育への国家介入のテコにすることは許されない。
②共同採択地区の協議でまとまらなかった場合に「同一教科書」を各教育委員会に押しつける仕組みを強化する中身になっている。
③教科書採択への文科省の不当な介入を正当化することになる。


◆ サニー(カタバミ科オキザリス属) ◆
2013.9.16撮影
ムラサキカタバミの園芸種で、サニー、タライアングラリス、ムラサキノマイ、インカノカタバミ、サンカクバオキザリスなどいろいろな名前がついているみたい。

2 件のコメント:

  1. でも、子供達は義務教育で停止するなら良いですが、必ず石垣島、本島の高校に進学しますね。
    違う事を教えられていたのですから、迷うと思います。もしも、それに関する事でのテストが出たら赤点です。私は生徒がかわいそうに思いますね。それで、地域の島々が同じ教科書使用しましょうねとの話になったはずです。もしも、竹富島が正しいと思うなら、生徒の事を考えるなら他の島々を説得して同じ教科書を使うべきではないですかね。

    子供の事を考えて、行った行為が正義であるなら考慮出来ますが、寄付で教科書配布なんておかしいし、今回は、自分たちのイデオロギーだけのように思いますね。

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  2. 沖縄県では、育鵬社の教科書を採択したのは石垣市と与那国町の2つだけです。
    全国的には育鵬社版の普及率は4%前後です。
    高校受験で不利というならば、育鵬社版を使った生徒の方が不利だというべきでしょう。

    しかし、高校受験に関してはそのような議論は意味のないものだと思います。
    育鵬社版の立場に立った出題者が次のような問題を出したならば竹富町の子どもは不利になるかも知れません。

    次の説明はそれぞれどちらが正しいですか。
    1 ①アジア・太平洋戦争は侵略戦争だった。
      ②アジア・太平洋戦争は大東亜共栄圏をつくるための聖戦だった。

    2 ①沖縄戦では、日本軍の命令などもあって住民の集団自決があちこちであった。
      ②沖縄戦における住民の集団自決は住民の意思であって、日本軍に責任はない。

    3 ①米軍基地による被害が多大なため、多くの沖縄県民は基地の縮小・撤去を願っている。
      ②県民に被害があるとしても、沖縄の米軍基地は日本の安全のために必要である。

    4 ①平和主義に徹した日本国憲法は日本の誇りであろ、大切にしなければいけない。
      ②アメリカから押し付けられた日本国憲法は一刻も早く改正すべきである。

    公立高校やほとんどの私立高校において、上記のような入学試験における設問はありえないと思います。
    さらに言えば、上記設問にすべて②が正解だと教えられる子どもたちは不幸であり、これからの日本にとっても不幸なことだと思います。

    竹富町の闘いは、全国の民主的な人たちに勇気と感動を与えてくれました。
    石垣市や与那国町に対しても同様だと思います。

    石垣市や与那国町の住民は、子どもたちのために育鵬社版教科書撤回の運動を強めて欲しい。
    そうすれば竹富町もその運動に連帯し、応援もすることでしょう。

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