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2013年6月4日火曜日

「憲法の平和主義は世界遺産」と古賀誠が発言!

赤旗2013.6.4付
小林節が「憲法96条改定反対」と強く訴えた記事が赤旗に載ったときもかなりの反響があったようだが、今回の古賀誠の場合はそれをはるかに超える反響なのではないだろうか。

かくいう私も小林節の場合は、彼のことをほとんど知らなかったといってもよかったのだが、古賀誠はそれなりのイメージを持っていたので驚いたひとりだ。

自民党派閥の宏池会会長や橋本内閣時の運輸大臣、そして自民党幹事長など自民党政権の主流を歩んできた大物というイメージではない。

「みんなで靖国神社を参拝する国会議員の会」会長、自民党選挙対策委員長といった役職と、その強面から連想される国粋主義的イメージであり、政界を影であやつるフィクサー。

この私のかたよったイメージは今回の記事でずいぶん払拭された。

「現行憲法の平和主義、主権在民、基本的人権という崇高な精神は尊重しなければならない。なかでも平和主義は『世界遺産』に匹敵する」

彼の口からこのような言葉が聞かれるとは!
人を外見や先入観で判断してはいけないとあらためて反省した。

しかし、桜井よしこが

ところが思いがけない反対の声が身内からもあがった。たとえば政界を引退した党元幹事長の古賀誠氏である。氏は「赤旗」の6月2日の日曜版で96条改正は「絶対にやるべきではない」と述べ、日本国憲法の平和主義を「『世界遺産』に匹敵する」と讃(たた)え、「自民党と共産党こそが『二大政党』」などと信じ難いことを語っている。(msn産経ニュース

などとあわてている図は気分がいい。

今日のニュースでは野中広務が中国での会見で政治家としての良心を見せていた(領土問題)。
ちょっと前まで自民党にもいいやつはけっこういたのだ。

ということで、以下赤旗日曜版(6/2号)に載った古賀誠の記事を引用。


96条改憲に大反対
憲法の平和主義は「世界遺産」
元自民党幹事長 古賀誠さん

前回総選挙を機に国会議員を引退した古賀誠・元自民党幹事長が日曜版のインタビューに応じ、安倍晋三首相が進めている憲法96条改正に反対する見解を明らかにしました。憲法について聞きました。 山本豊彦記者

 私は、憲法改正の勉学、研究、学習は当然として、議論はやっていいが、実際の改正には慎重でなければならないという立場です。とくに現行憲法の平和主義、主権在民、基本的人権という崇高な精神は尊重しなければならない。なかでも平和主義は「世界遺産」に匹敵すると私は講演でも話しています。

 いま、96条を変えて憲法改正手続きのハードルを下げるということが出ていますが、私は認めることはできません。絶対にやるべきではない。

 憲法はわが国の最高法規です。他の法規を扱う基準と違うのは当然でしょう。一般の法規が「過半数以上」ということなら、憲法改正発議が「各議院の総議員の3分の2以上の賛成」という現在の規定は当然です。諸外国を見ても、憲法改正のハードルは高くなっているじゃないですか。

私は、自民党の政策グループ「宏池会」(注)の4月の会合でも「今日の日本があるのは、平和憲法が根底に強く存在していたということだけは忘れてはならないとつねずね思っている」とあいさつしました。

(注)宏池会は自民党の派閥の一つ。1957年に池田勇人元首相が創設し、「保守本流」を自認しています。池だ、大平正芳、鈴木善幸、宮沢喜一の4人の首相が出ています。現在の会長は岸田文雄外相で、古賀氏は名誉会長。

 憲法の議論は、現行憲法に流れる平和主義・主権在民・基本的人権の尊重という三つの崇高な精神を軸にしなければならない。とくに9条は平和憲法の根幹です。“浮世離れしている”と見られるかもしれないが、その精神が一番ありがたいところで、だから「世界遺産」と言っているのです。平和主義は絶対に守るべきだと思っています。

ただ、ここはあなた方と意見が違うでしょうが、自衛隊は9条2項を1行変えて認めればいい、というのが私の考えです。ここは国民的議論をすればいい。

 母の背中を見て

 私の父は、私が2歳の時、「赤紙」1枚で招集され、フィリピンのレイテ島で戦死しました。父の訃報が届いたときはまだ5歳でした。私には父の思い出がありません。

 あの時代、母は自分の幸せなど、何ひとつ求めることなく、私と姉を必死で育ててくれました。子ども心にも母の背中を見ていて、戦争は嫌だ、二度と戦争を起こしてはならない、と思いました。この思いが私の政治家としての原点です。

 戦争を知らない人たちが国民の8割近くを占めるようになりました。だからこそ戦争を知っている私たちのような世代の役割は大きいと思っています。

 私は、自衛隊をイラクに派遣するイラク特措法案の衆院採決の際(2003年)、議場から退場しました。平和を脅かすようなことをしてはいけない、と戦争を知らない世代に目に見える形で示したかったからです。

 党幹部からはお叱りを受けましたが、退場したことは間違っていなかったと今でも思っています。今回、あなた方(赤旗日曜版)のインタビューを受けたのも、戦争を知る世代の政治家の責任だと思ったからです。

 自共が二大政党

 戦後の長い期間、国政の場で、自由民主党と日本共産党は、立場や政策は違っても、それぞれが自負も誇りも持って活動してきた、と私は思っています。離合集散する政党はたくさんあり、照る日や曇る日もあったが、その中でもぶれずにやってきた。私にいわせると自民党と共産党こそが「二大政党」だと思っています。

こが・まこと=1940年、福岡県瀬高町(現・みやま市)生まれ。80年の衆院選で初当選し、当選10期。運輸相、自民党幹事長などを歴任し、昨年の総選挙で国会議員を引退


◆ サクランボ(バラ科サクラ属) ◆
サクランボ(桜桃) 2013.5.5撮影
近くの川べり。「木を桜桃、果実をサクランボと呼び分ける場合もある。生産者は桜桃と呼ぶことが多く、商品化され店頭に並んだものはサクランボと呼ばれる」(Wikipedia)。

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